短い強い痛みは狭心症かも?心筋梗塞になる前に読むコラム

 

1.おさらい 血圧シリーズ

最近は朝晩がめっきり冷えてきましたが、皆さん風邪を引いたり、体調を崩してはいませんか。

ヒカル先生が住む千葉県は冬が訪れて、夜の街並みはクリスマスのイルミネーションが装い、色とりどりのカラフルなコートをまとった人達が溢れています。いつもよりもせわしなく歩く人、足取りがフラフラしたほろ酔い気分の人、こんな人達をみているだけでも面白く華やかな季節です。

ヒカル先生も寒い冬の夜はちょっとお酒を飲んで、お風呂にゆったりとつかって身体を温めて、日々の疲れを汗と一緒に流したいと思う今日この頃です。

では今回の前置きはこの当たりにして本題に入りたいと思いますが、まずは3回に渡るシリーズとして取り上げた、「血圧」のおさらいから始めたいと思います。

血圧は私達の体内に血液を送るための圧力ですが、誰しもが年を重ねていくうちに長年の生活習慣の影響もあって、血管はだんだんと老化していきます。

そうすると、次第に血圧も高くなっていき、やがて高血圧と呼ばれる危険水域になってしまうかも知れません。そして、血液は心臓がポンプのように全身に送り出すのですが、高血圧が進めば進むほど心臓の負担が大きくなるということをお話させていただきました。

特にシリーズ3弾の「【応用編】高血圧と動脈硬化と脂質異常症の3兄弟のお話」では、高血圧と動脈硬化、脂質異常症という3つの生活習慣病を紹介しましたが、この高血圧と動脈硬化、脂質異常症はそれぞれ密接な因果関係があり、放っておくと命に関わるとても怖い病気である心筋梗塞が迫ってきてしまいます。

・・・冒頭から怖い話を思い出させてしまいましたが、今回は「狭心症」、そして「心筋梗塞」という突然死に成りかねない病気を取り上げるからです。

実は前回まで3回に渡って比較的なじみがある「血圧」をテーマにお送りしたのは、今回のお話をより理解しやすくなるためにです。それだけ今回のお話は重要かつ身近な問題であるのです。特に働き盛りの方には必ず知っておいた方が良い話でもありますので、ぜひとも最後までお付き合い下さいね。


2.突然の強い胸の痛み

皆さんの中で、「突然胸に強い痛みを感じたものの、ちょっと我慢したら痛みがおさまった。」なんて経験をされた方はいらっしゃいますか?

数分のちょっとした胸の痛みですので、過去に経験していたとしても一時的な疲れやストレスによるものだろう、と気に留めていない場合も多いでしょう。
でも、これはもしかしたら「狭心症」という心臓病かも知れません。

「えっ!?心臓病?」
…心臓病と聞けばとても不安になってしまいますよね。はい、これは普通の反応です。
でもこのように心臓病と聞くと、「何かとても怖い病気だな」とか、はたまた「私には関係ないや」とそっぽを向かれた方も気になってきませんか?

そうですよね!ヒカル先生は皆さんの気持ちをスクロールで感じています。
では、「狭心症を詳しく知りたい!」という勉強熱心な方のために、狭心症の症状から説明していきますよ。

狭心症は心臓を取り巻くように走っている血管である冠状動脈の血液が一時的に不足して激しい痛みが起こります。

これは動脈硬化によって冠状動脈が狭くなってしまい、完全に血管が詰まってはいないものの、心臓を動かすために必要な酸素や栄養素を運ぶ血液が十分に届いていないからです。つまり心臓が酸欠状態になっているのです。私達も急に早く走ったりすると息が続かなくなって胸の痛みを感じますよね。こんな状態が狭心症です。

でも、走ったり階段を上ったり、重い荷物を持ったりとした肉体的労作、またはスポーツ観戦で興奮したとか、嫌な会議のストレスといった精神的労作が原因による狭心症は「労作性狭心症」と呼ぶのですが、安静にしたりストレスが治まれば自然におさまってきます。このタイプの狭心症であればそんなに問題はありません。

問題は「安静狭心症」という、もう一つの狭心症です。
こちらは運動や精神的な労作とは関係なく、安静にしている時、眠っている時にでも起こってしまいます。特に夜間から早朝にかけて発作が起きやすいのですが、これは自律神経のバランスが崩れやすい時間帯だからです。自律神経が乱れると冠状動脈が収縮して発作が起こるのですが、その原因はやっぱり動脈硬化にあるのです。

狭心症の痛みは、胸が締め付けられるような圧迫感を伴う痛みが多いのですが、大抵2~3分でおさまります。心臓の仕事量と血液の量が釣り合うと痛みが消えるので、長くとも15分位でおさまってくるはずです。


3.心筋梗塞とは

「なんだ、心臓病というから心配したけど、数分で自然とおさまるのか」と安心された方。

そうですね、確かに狭心症で胸痛や息切れがあっても、心臓が動いている限り血液は流れ、血液が酸素と栄養素を運んでくるのを待っていれば、自然と痛みは消えます。

でも、大した事ではないからとそのまま放置しておくと、動脈硬化が進むにつれ「心筋梗塞」というお呼びでない方がやってきます。心筋梗塞は狭心症の痛みとは比べ物にならないほどの激しい痛みなのです。

狭心症の痛みならば、硝酸薬という血管拡張を促す薬が効果的ですが、心筋梗塞では硝酸薬は効きません。麻酔性の鎮痛剤が必要なほどの痛みです。

心筋梗塞は心臓の冠状動脈による血液の流れが完全にストップしたときに起こります。もだえ苦しむような激しい痛みは左胸のあたりを中心に、人によっては肩や背中、首などに痛みを感じることもあります。

症状は30分以上、ときには数時間も痛みが続きますので、一刻も早く集中治療が必要です。治療は早ければ早いほどよく、詰まった冠状動脈を一刻も早く開通させる必要がありますので我慢をしてはいけません。我慢強い方はもう少し様子をみようと思いがちですが、すぐに救急車を手配すべきです。

・・・どうですか、心筋梗塞。絶対になりたくないですよね。ヒカル先生はちょっと指先を切っただけでも嫌なくらい痛みに弱いですので、心筋梗塞は絶対に嫌です。

でも、なぜこのような強い痛みになるのでしょう。
それは心臓の血液の流れが止まった部分の心筋は、酸素欠乏で壊死してしまうからです。一度壊死した心筋は残念ながら二度と再生することはなく、壊死の範囲が広いほど心臓のポンプ機能は低下してしまいます。


4.まとめ

いかがですか。今回のコラムを読み進めていくうちに、まるでホラー映画のように冷や汗をかいてしまった方もいるでしょう。

ですが、狭心症と心筋梗塞は虚血性心疾患と呼ばれ、いまやガンに次ぐ第2位の死亡者の病気です。特に心筋梗塞の怖いところは、さっきまで元気だった人が突然の発作で命を奪われる事態になりかねない事です。

全身に血液を送り出している心臓は、私達の身体にある臓器の中で最も重要な臓器であり、心臓の停止は「死」を意味します。

例えば、凍傷で血液が届かなくなった指先が壊死してしまうと、大切な指先を切り落とさなくてはならない事態になります。もし血液が届かない場所が指先ではなく心臓であったなら、心臓も壊死して停止してしまうのです。

どうですか、皆さんもヒカル先生と同じく、「心筋梗塞にはなりたくない」と強く思いますよね。

…そうです。心筋梗塞にならないためにできること、それは狭心症の段階の内に早期治療を受け、予防を始めることなのです。

狭心症の段階では内科による治療を行うことになりますが、薬の服用と生活指導があります。生活指導は高血圧や脂質異常症の治療と予防と同じく、禁煙や適度な飲酒、バランスよい食生活と毎日の運動といった基本的な内容であり、生活習慣の改善が基本になるのですが、根本的な目的は血行の改善にあります。

つまり血液の状態が良くなれば動脈硬化や高血圧、脂質異常症といった悪い3兄弟と友達になる必要はないのです。
もし、現在この3兄弟と友達だったら早めにお別れした方が良いですよ。ぜひとも血行改善を取り組んで下さい。



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