長年お腹が弱いと悩んでいた方へ 過敏性腸症候群(IBS)について

長年、お腹が弱いと悩んでいた方へ 過敏性腸症候群について(IBS)

試験の前、会議の前、遅刻しそうな時、満員電車で・・・経験があるかもしれない、あの痛みです。

 

朝、しっかり排便を済ませ家を出るのは幼い頃からの習慣として身に付けてきたことです。

実際に保育園や幼稚園でも、小学校に進学する時期までに身に付けてほしいと伝達があるほどです。

 

お腹が弱いと思って長年悩んでいた腹痛は「過敏性腸症候群(IBS)」かもしれません。

 

どんな病気?

IBSとはどのような病?

お腹の痛みや調子が悪く、それと関連して下痢や便秘などの便通異常(排便回数や便の形状の異常)が数ヶ月以上続くときに最も考えられる病気(大腸の異常や病気が無い事が前提です。)

 

およそ10%程度の人がこの病気と言われていて、よくある病気なのです。

男女比でいうと、女性の方が多く年齢とともに減っていくことがわかっています。
女性は便秘に悩み、男性は下痢に悩む傾向にあります。

 

命にかかわる病気ではないですが、お腹の痛み、便秘・下痢、不安などの症状のために日常生活に支障をきたすことがあります。

 

診断基準
最近3ヶ月の間に、月3日以上にわたってお腹の痛みや不快感が繰り返し起こり、下記の2項目以上の特徴を示す。

① 排便によって症状が和らぐ
② 症状とともに排便の回数が変わる(増えたり減ったり)
③ 症状とともに便の形状(外観)が変わる(柔らかくなったり硬くなったりする)
なぜ、試験や会議など大事な時に起こるのでしょうか?

 

それは、ストレスが大きく関係してきます。

腸は自律神経と密接な関係にあり、お互い影響しあっています。

 

自律神経は自分では意識していなくても勝手に動いてくれる神経なので、腸とどんな関係にあるの?と思うかもしれませんが、腸内細菌のバランスを整えて腸の働きを良くすると、自律神経が整います。

また、自律神経が整うと腸の働きも良くなります。

 

便秘や下痢の症状が改善されると副交感神経の働きがよくなり、自律神経のバランスが整うことが最近の研究で明らかになってきました。

逆に腸内環境が悪くなると、副交感神経の働きが下がり、自律神経のバランスが乱れます。

 

自律神経を整える事で腸の動きを良くすることができるようになり、腸内環境をよくすることが自律神経を整える事にもなる。

 

腸内環境と自律神経には相互作用があると言われています。

そしてもう一つ、腸には他の臓器にはない特徴があります。
腸は脳とも繋がって、体に害があるものが腸に進入すると、瞬時に脳に伝達され反応します。

それが下痢です。反対に便秘やガスが溜まるなど腸が異常を感じれば、すぐに脳に伝え胃腸の働きを鈍らせます。

 

腸は自律神経に影響を与えるだけでなく、脳にも影響を与える臓器で「腸は第二の脳」と言われるほど大切な臓器です。

脳腸軸と言われ、脳と腸は自律神経系やホルモンやサイトカインなどを介して蜜に関連しています。

 

自律神経は交感神経と副交感神経の2つに分けられ、この2つがバランスよく働くことで自律神経の調和が保たれます。

この自律神経はストレスで大きく崩れます。人はストレスを感じると交感神経が優位になります。

でも、腸の蠕動運動を支配しているのは副交感神経なので、ストレスが溜まると腸の動きが鈍くなり便秘を起こします。
反対に神経性の下痢も、やはりストレスから起こります。

 

ストレスは、身体や心の働きの中でも特にストレッサーの攻撃に弱い部分に現れ、機能障害を起こす事が分かっています。

その部分は一人一人違って、循環器に問題が起きる人もいれば、消化器に起きる人、頭痛に悩まされる人等さまざまです。

 

消化器に問題が起きる人の1例が「過敏性腸症候群(IBS)」なのです。

 

IBSはどうして起こる?

IBSはどうして起こる?

腸(小腸や大腸)は食べ物を消化・吸収するだけでなく、不要なものは便として排泄してくれます。

消化・吸収を進めていく中で食べ物を肛門の方向に移動させるための腸の収縮運動と腸の変化を感じ取る知覚機能が必要です。

 

運動と知覚は脳と腸の間の情報交換で制御されています。

ストレスにより不安状態になると、腸の収縮運動が激しくなり、痛みを感じやすい知覚過敏状態になります。この状態が強いことがIBSの特徴です。

 

IBSになる原因はわかっていません。

細菌やウィルスの感染によって炎症が起き、胃の粘膜が弱くなります。腸内細菌の変化も加わり運動と知覚機能が過敏になるため回復後にIBSになりやすいことが知られています。

 

IBSの病態

IBSの患者さんは、脳から腸に向かう信号と脳から腸に向かう信号の両方が強くなっています。
ストレスは腸に向かう信号を強くし、自律神経・内分泌を介して消化管運動を変化させます。
食物はその種類と摂取は方法によっては腸から向かう信号を強くし、知覚過敏状態を引き起こします。
腸にごく軽度の炎症を起こしたり、粘膜を弱らせてしまう細菌もあり、IBSを起こりやすくしていると考えられます。

 

IBSのタイプ

IBSのタイプ

IBSの患者さんでは便秘になりがちになる方から下痢を起こしやすくなる方まで、さまざまなタイプがあります。

便の形状と頻度から「便秘型」「下痢型」「混合型」「分類不能型」の4つの型に分けられます。

 

4つの型の違いにより症状も異なり、便秘型の患者さんはストレスを感じると便秘がひどくなったりします。

反対に下痢型の患者さんは緊張するとお腹が痛くなったり、下痢が生じます。混合型の患者さんは下痢をしたり便秘をしたり、便通が変動するのが特徴です。

 

治療法

IBSの治療法

自律神経が大きく関係してくるので、生活習慣の改善が何より重要です。

3食を規則正しく摂り。暴飲暴食・夜間の大食を避け、食事のバランスに注意した上で、ストレスを溜めず、睡眠休養を十分に。

 

刺激物、高脂肪の食べ物、アルコールは刺激物なので、腸を過敏にさせてしまうので控えてください。

生活習慣の見直しで症状の改善が見られない場合には、薬物療法に進みます。

 

治療に用いられる薬

最初は消化管機能調節薬といわれる腸の運動を整える薬。

プロパイオティクス(ビフィズス菌や乳酸菌など生体によって有名な菌の製剤)、または高分子重合体といわれる水分を吸収し便の水分バランスを調整する薬があります。

 

これらの薬は下痢症状が中心の方、便秘症状が中心の方のどちらにも用いられる薬です。

下痢型の方には腸の運動異常を改善させるセロトニン3受容体拮抗薬(5-HT3拮抗薬)、便秘型の方には便を柔らかくする粘膜上皮機能変容薬も用いられます。整腸剤や下剤、痛み止め等補助的に使われて居ます。

 

この薬による治療が効果ない時は、腸の働きを活発にする薬の使用をすすめられます。

漢方薬も古くから使われている生薬を組み合わせたもので経験的に有効とわかってきています。

IBSの原因の一つに食物アレルギーもあげられていて、抗アレルギー薬も有効です。

 

不安感の強い症状がある場合には、抗うつ剤や抗不安薬などが通常の処方より弱めに出される事がありますが、依存性の問題もあるため、長期間の使用は慎重に行います。

 

薬以外では、食事療法、運動療法、心理療法の治療が行われます。

食事療法では、症状を誘発しやすい食品がある患者さんもいますので、それらの食品は出来るだけ控えるようにします。

ヨーグルトや納豆などの発酵食品は症状の軽減に有効なのでお勧めです。
便秘型の患者さんには食物繊維を多く含む食品が効果的です。

 

運動療法では、適度な運動は症状軽減の効果が期待できますし、気分転換やリフレッシュ効果が期待できます。

血行が良くなることで腸の働きを促してくれる効果もあります。自律神経を整えるにも適度な運動は推奨されています。

 

心理療法では、薬物療法で症状が軽減しにくい患者さんに対して、心理療法が有効な症例もあります。

ストレスマネージメント、リラクゼーション、集団療法、認知行動療法、対人関係療法、催眠療法があります。

 

日本では現在IBSに対する心理療法を行っている専門医療施設は限られていますが、IBSにはストレスと心理的な変化が大きく影響していると考えられるので、効果が期待されます。

 

予防策は

予防法

残念ながら、IBSを予防できたという研究はないのです。

 

諦めないで、出来る事の積み重ねが大事だと思います。
原因から対策が見つかることもあります。

 

IBSは自律神経と大きく関係がある腸に起こる症状です。
その症状の改善には、腸の動きを、働きを促してあげること。自律神経がバランスよく働くようにしてあげることが必要です。

 

腸に手が届くわけではないので、深部に届くエネルギーを使用して腸を上手に刺激してあげる事が効果的な改善策であり、予防策になると思います。

交流磁気は手の届かないところに届くエネルギーです。内臓を刺激できれば、働きをサポート出来ます。

 

電気磁気治療器は家庭で使えて操作も簡単です。
毎日の生活に取り入れてみましょう。他の悩みまで解決してしまうかもしれません。

 

近年はIBSでみられる腸や脳の機能異常を起こす物質を見つける研究、遺伝子の研究や機能的MRI検査などを用いた脳機能画像の研究が盛んです。原因が明らかにされる日が楽しみです。