ヒカル先生と歯医者

先日ヒカル先生は、突然のアクシデントによって歯医者さんに行くはめになってしまいました。
でも歯医者さんに行った理由は、虫歯や歯周病ではございません。
過去に治療した虫歯の被せ物が取れてしまったんです。
被せ物は金属だったのですが、食事中に取れてそのまま飲み込んでしまいました。
まぁ、被せ物を飲み込んだことはどうでも良いのですが、詰め物が取れた歯にはけっこう大きな穴が開いています。
この状態では一刻も早く歯医者さんに行かなくてはなりません。
幸いにも次の日は休日でしたから、歯医者さんが空いている時間帯に予約を入れてもらい、当日に樹脂を詰めてもらいました。
そのあとに上下の歯石取りもしてもらい、現在のヒカル先生の歯はきれいさっぱりです。
でも、歯医者さんは苦手という方は多いと思いますが、ヒカル先生もやっぱり歯医者さんは苦手です。
もちろん歯科技術が上がった現在は、なるべく痛みを感じないよう治療してくれます。
しかしながらあのキーンという歯を削る機械の音を聞くと、小さい頃に歯医者さんで受けた痛みのトラウマがよみがえってきます。
できることなら歯医者さんに行く機会は最小限にしたいものです。
それでヒカル先生は、自然治癒力で虫歯が治るように日頃からケアを心掛けていますよ。
虫歯の5段階

大半の方の口の中には、ミュータンスレンサ球菌という虫歯菌が住み着いています。
ミュータンスレンサ球菌は、食事に含まれる糖質をエサにして歯にベタベタの歯垢を作りますが、このときに酸を作ります。
この酸が歯のエナメル質を溶かしてしまうのですが、処置もせず放置していけば穴が開いて虫歯になります。
虫歯には5段階のレベルがあり、最も軽い虫歯はC0、次にC1、C2、C3、C4と上がっていきます。
ごく初期の虫歯ですが、このレベルでは痛むことはありません。
歯のエナメル質が濁り表面が白くなるのが特徴ですが、歯医者さんでないとC0の虫歯を見つけることは難しいです。
エナメル質が溶け出して歯の表面に小さな穴が開いた状態です。
痛みはないのですが、このレベルから歯医者さんの治療が必要になります。
しかし初期の虫歯ですから治療はスムーズ、虫歯の部分を削って樹脂を詰めるまで1回で済みます。
虫歯が象牙質に達した段階ですが、多くの人が歯医者さんに行かなくてはと思うレベルがC2です。
それなりの痛みが出て、冷たい水を飲むとしみてきます。
C2レベルでも1回の治療で済む場合もありますが、被せ物の種類によっては2回の治療になるかも知れません。
虫歯が神経まで達すると、眠れないほどの強い痛みになることも珍しくありません。
見た目的にはC2と変わらなくとも内部では浸食が拡がり、神経を取り除く治療になります。
歯根を掃除する治療を行う場合もあり、治療は4~6回に渡ります。
歯が崩壊して根本が残った状態、神経は侵され死んでいます。
虫歯の痛みからは解放されますが、虫歯菌はいなくなったわけではありません。放置していると根の先に膿が溜まり、全身に毒素が回って死に至ることもある危険な状態です。
歯根に強度が残っていれば人工的な歯を取り付けることも可能ですが、通常は歯を抜くことになります。
虫歯は自然治癒できるのか

虫歯は進行するほど治療は困難になり、経済的や時間的な負担も増大しますから、虫歯にならないに越したことはありません。
そのために私達は毎日コツコツと歯磨きをしている訳ですね。
ところで皆さん、お気づきになられたでしょうか?
虫歯5段階のC1をもう一度見て下さい。
「このレベルから歯医者さんの治療が必要になります」とありますね。
さらに鋭い人であれば第1章の末文の段階でお気づきになられたでしょう。
「ヒカル先生は、自然治癒力で虫歯が治るように・・・」とありますから。
つまり最も軽いC0の虫歯ならば、歯医者さんに行かなくとも自然治癒が可能なのです。
「虫歯の治療=歯医者さん」だと思っていた人には、ビックリな情報でしょう。
食事のたびにミュータンスレンサ球菌は活発に活動して、生み出された酸によって歯のエナメル質からカルシウムやリンが溶け出します。
これを「脱灰」と呼びます。
しかし、唾液によって酸が中和されてくると脱灰は止まり、唾液に含まれたカルシウムやリンを取り込んでエネメル質が修復されます。
これが「再石灰化」です。
このように歯には自己修復能力が備わっているのですが、虫歯になる人が後を絶たないようにそれほど強い力ではありません。
でも現代に発明された良いアイテムを適切に使えば、自己修復力を強化することが可能です。
それではその方法の伝授となりますが、この電気磁気治療器・・・を当てる方法ではございません。
残念ながらヒカル先生御用達の電気磁気治療器であっても、直接的な虫歯のケアは無理です。
でも歯のケアには全く無意味という訳ではありませんから、これは最後にお伝えするとしましょう。
虫歯のケアには

初期の虫歯を治すほどの自然治癒を得るには、やはりそれなりの物を使う必要があります。
一つ目は、フッ素が配合された歯磨き粉です。
フッ素にはミュータンスレンサ球菌を弱め、再石灰化を促進する効果があります。さらに歯のエナメル質を強化して、脱灰しにくい強い歯にしてくれます。
ちなみに2017年3月以前のフッ素濃度は1000ppm以下という基準があったのですが、現在は1500ppmまでに引き上げられました。
これはフッ素濃度が高い方がより効果を期待できるとの判断でしょうから、1000ppm超えの歯磨き粉を使ってみようではありませんか。
でもお子様には刺激が強く誤嚥の恐れもありますから、小学生までは従来基準の1000ppm以下にしておきましょう。
次に使用する歯ブラシですが、歯磨きはなかなかに難しいものです。
ここは素直に、歯医者さんもお勧めする電動式の歯ブラシに頼りましょう。
電動式の歯ブラシには、電気モーターでブラシを回転させるタイプ以外にも、音波歯ブラシと超音波歯ブラシがあります。
ちなみにヒカル先生が使っている電動歯ブラシは超音波歯ブラシですが、超音波の振動によって口の中に泡や水流が発生して、粘着性の強い歯垢までも破壊することが可能です。
歯垢を落とすだけではなく付着しにくくする効果もありますから、歯医者さんに磨いてもらったようなツヤツヤの仕上がりです。
なお歯垢を落とす能力は、超音波歯ブラシよりも音波歯ブラシの方が上かも知れません。
ですが音波歯ブラシはけっこう振動が強いです。
電動式の歯ブラシはブラシを変えて家族みんなで使うというケースもありますが、歯茎が弱っている方がいる場合は超音波歯ブラシを選択した方が無難でしょう。
その他、注意として下記2点があります。
歯磨きをしたあとに何回もゆすぐと、せっかくのフッ素を洗い流してしまいます。ゆすぎは1回で終わりにして、口の中にフッ素を残しておきましょう。
次に、電動歯ブラシ(超音波、音波含む)は高速で回転や振動しますので、歯の表面を削らないように研磨剤なしの歯磨き粉を使ってください。
まとめ

今回ヒカル先生は、初期の虫歯であれば自然治癒が見込める2大アイテムをご紹介しました。
高濃度のフッ素配合歯磨き粉と超音波(もしくは音波)歯ブラシの2つは、セットで使用することで相乗効果を発揮します。
ぜひともこの2大アイテムをご用意してお試しください。
それでは最後となりますが、お待たせしていたこちらをお伝えして終わりにしましょう。
ミュータンスレンサ球菌が作る歯垢は、虫歯だけではなく歯周病の原因になります。
歯周病は以前に歯槽膿漏と呼ばれていましたが、歯茎に歯垢が溜まり細菌が繁殖、酷い口臭を伴います。
中高年が歯を失う原因としては虫歯よりも歯周病の方が多いくらい、身近でやっかいな病気です。
この歯周病には歯茎の血行促進が有効です。
歯磨きの際に歯茎も軽い力で磨くと血行がよくなり、歯茎の周りに溜まった老廃物を洗い流して歯周病を予防・緩和していきます。
しかし、歯周病が進行している方は歯茎が弱くなっていますから、歯茎を磨くこと自体がリスクを伴います。
そんな場合でも電気磁気治療器があれば、歯茎を刺激することなく血行促進が可能です。
よって電気磁気治療器は直接的に虫歯を治すことは無理であっても、歯周病対策に極めて有効であり、関節的に虫歯を抑えることに繋がります。
あれ? 今回ヒカル先生がお勧めするアイテムはいつの間にか3つになってしまいましたね。
仕方がありません。
高濃度のフッ素配合歯磨き粉と超音波歯ブラシ、それに電気磁気治療器の3大アイテムに訂正します!