疲労臭とストレス臭

40代のヒカル先生は、秋になって高温多湿の季節が遠くなるとちょっとホっとすることがあります。
それは何かというと、汗と皮脂が混ざり合ったときに発する体臭。
そう、加齢臭とミドル脂臭の心配です。
もちろんヒカル先生は皆さんと同じように、毎日お風呂に入って身体を清めていますよ。
しかし、汗も皮脂も身体から分泌した直後は臭うことはなくとも、高温多湿の季節に一日中活動をしていればやっぱり臭いの原因になっていきます。
でも涼しい秋ならばそんなに汗をかきませんから、ひとまず加齢臭とミドル脂臭は安心というわけですね。
なにしろ現在はスメルハラスメント (スメハラ) という言葉が浸透してきたほど、臭いに敏感な時代です。
とくに女性が多い職場、女性と席が近い場合、男性の方はヒヤヒヤものでしょう。
でも女性だって安心はできませんよ。
自分では良い香りと思っている香水や化粧品の臭いが気になる人もいますからね。
という話をすると、ヒカル先生と同年代もしくは上の年代の方は、男性も女性もウンウンと同感されることでしょう。
しかし!
「自分はまだ若いから加齢臭なんか関係ないや」
と思っている10代、20代、30代の若者たち。
実は君たちのような若者も知らず知らずの内に、加齢臭に匹敵する臭いを発しているかも知れないのだよ!
と、ヒカル先生は人生の先輩として、とてもありがたい?警告をしてしまいました。
これはどういうことかというと、疲労やストレスが原因となる体臭があるからです。
若者だって仕事場や学校、家庭での出来事で、疲労やストレスを抱えているでしょう。
スポーツやレジャーでストレスを発散したとしても、心身には少なからず疲労は残るものです。
そうすると身体は「疲労臭」や「ストレス臭」を発するのです。
ヒカル先生も夏が過ぎて加齢臭とミドル脂臭の心配は軽くなったものの、疲労臭とストレス臭には注意しなくてはなりません。
つまり現代人は季節によって程度の差はありますが、常に自分の体臭に気を付けなくてはいけないって事ですね。
それでは前置きはこのくらいにして、今回は疲労臭とストレス臭について詳しくお送りしますよ。
加齢臭についてはこちらのコラムもどうぞ
疲労臭とは

身体が疲れているとき、ふと自分自身の身体から嫌な臭いを感じることがありませんか。
そう、これが「疲労臭」、臭いの正体はアンモニアです。
それではなぜ疲労臭がアンモニアの臭いなのか簡単に説明をしましょう。
食べ物に含まれたタンパク質は腸内で消化、分解されますが、この時に臭い物質が発生します。
硫化水素、インドール、そしてアンモニアです。
通常はこのアンモニアは便と一緒に排出されます。
または肝臓でアンモニアはさらに分解されて、無毒な尿素となり体外に排出されるのが正常な状態です。
ですが疲れなどが原因で肝臓が弱っていると、肝臓で十分な解毒がされないことがあるのです。
そうすると血液内にアンモニアが含まれている状態になり、汗や皮膚から発するガスと一緒にアンモニアが排出されてしまいます。
肝臓機能は疲れだけではなく、お酒によるアルコール摂取や肥満でも低下します。
しかもお酒の飲みすぎは肝臓に負担を掛けるばかりか肥満の原因にもなりますので、お医者様からは休肝日を持ちましょうと勧められるわけです。
もちろんヒカル先生だって休肝日を勧めますから、疲労臭が気になる人はこの当たりから生活習慣を見直していきましょうね。
それと、あともうひとつ疲労臭がきつくなる要素があります。
それは何かと言うと「便秘」です。
便秘になると便に含まれたアンモニアが血液に溶けだしてしまい、全身に運ばれてしまいます。
よって便秘の人は肝機能が低下している人と同じように、疲労臭がきつくなってしまうのです。
ですが自分の臭いって自分では気にならないかも知れません。
そんなときは自分の枕の臭いをかいでみましょう。
枕には首筋から発生した臭いが付きますので、もしアンモニア臭がすれば疲労臭を発しているサインですよ。
ストレス臭とは

人間は緊張によるストレスを感じると、皮膚表面から「皮膚ガス」を発します。
その臭いは「硫黄化合物のような臭い」と形容されます。
または「タマネギやニンニクの臭い」とか「ラーメンの上に浮いているネギの臭い」なんておっしゃる専門家もおりますね。
このようなストレス臭の臭いに、皆さんは思い当たる節はありませんか?
ヒカル先生はどうかと言うと、実はストレス臭を感じる機会がけっこうあります。
なぜならヒカル先生はけっこう緊張しやすいんです。
ヒカル先生がとくに緊張するときは、「新しい物事を初めて行うとき」です。
こんなときは皮膚ガスがジワっと噴き出して、シャツの中にストレス臭が充満していることを感じます。
このストレス臭は緊張が原因ですから、ストレスを上手く発散しているはずのヒカル先生でも実に厄介な代物です。
ところが!
つい最近、ストレス臭の主要成分がみつかったというニュースが流れました。
ストレス臭の主要成分を突き止めたのは、化粧品大手メーカーの資生堂です。
皆さんの中でもニュースをご覧になられた方も多いかと思いますが、ざっと概略を説明しましょう。
今年2018年10月2日の資生堂による技術発表セミナーにて、ストレス臭の主要成分は「ジメチルトリスルフィド」と「アリルメルカプタン」という物質であることが発表されました。
資生堂はこの2つを「STチオジメタン」と命名するそうです。
しかもストレス臭の対策も進んでおり、臭いそのものを包み込むことで臭いを目立たなくする技術、「STアンセンティッド技術」を開発したそうです。
すでに商品開発に手を掛けており、2019年の春にはSTアンセンティッド技術を使った商品が発売されるそうです。
さすが大手の資生堂は抜かりがありません。これが発売されたらさっそくヒカル先生もお買い求めをしなくてはなりませんね。
あっ! もちろんヒカル先生はけっして資生堂の回し者ではありませんよ。
まとめ

加齢臭の原因「ノネナール」は、2001年4月に資生堂から発表。
ミドル脂臭の原因「ジアセチル」は、2013年11月にマンダムから発表。
若い女性が発する甘い臭いのSWEET臭は、「ラクトンC10、ラクトンC11」が原因であることを2018年2月にロート製薬が発表。
そして2018年10月に、資生堂からストレス臭の原因物質が発見されました。
臭いの原因物質発見の歴史もさらっと紹介してみましたが、今回のコラムは皆さんの体臭対策の参考になりましたでしょうか。
ですが、今回ヒカル先生はこのコラムを書いているうちに、ひとつ疑問というか不満を感じてしまいました。
それは何かと言うと、「ストレス臭というよりも緊張臭が正しいのでは?」ということです。
なにしろ「疲労」とか「ストレス」という言葉では、自分自身のケアに問題がある感じがしますが、「緊張」は致し方ない部分もあります。
ですから「緊張臭」ならば、「あの人緊張しているから・・・」と、スメルハラスメントに厳しいご婦人も多めにみてくれる気がするのですが・・・
まぁ、でも嫌な臭いをかいでしまった嫌な気持ちも分かりますから、これはこれで仕方ないですね。
しかしながら疲労臭やストレス臭を発することは仕方ないにしても、臭いを抑えることは可能です。
それには、規則正しい生活を心掛け暴飲暴食は避けること、水分を小まめに取ることが有効です。
もちろんヒカル先生が毎度のごとく口酸っぱく言っている、血行促進も有効ですよ。
とくに電気磁気治療器をお腹に当てると、腸の血行が良くなるためかお通じもよくなってきます。
肝臓だって血行が良くなれば解毒作用の働きも回復しますからね。
身体の不調が軽くなればストレスだって低減します。
そうすると残すは・・・緊張対策ですね・・・
でも資生堂がストレス臭の原因物質を発見しましたから、これでヒカル先生のストレス臭も改善できそうです。