インフルエンザ予防接種を始めました!

ヒカル先生はこれといった病気はなく、最後に風邪を引いたのも覚えていない位に健康体なのですが、病院に行く機会はもちろんあります。
それは付き添いや定期健康診断と言ったところなのですが、先日行った病院であるポスターが目に留まりました。
それは何かと言うと・・・
「インフルエンザ予防接種を開始しました」というポスターです。
中華屋さんで「冷やし中華を始めました」という貼り紙をみると夏の始まりを感じるものですが、このインフルエンザ予防接種も冬の始まりを告げる風物詩ですね。
それでヒカル先生もせっかくだから予防接種をしておこうかと受付を尋ねたところ、この日は土曜日で混みあうので予約者のみと、やんわりなお断りをいただきました。
確かに土曜日の病院はとても混み合いますから仕方ないですね。
ヒカル先生のインフルエンザ予防接種は次の土曜日に持ち越しです。
それにしても、インフルエンザの脅威は毎年大きなニュースになりますが、このように予防接種が混み合うことは健康意識の賜物でしょう。
とくにお子様とそのご家族の方は、家庭内感染を防止する上でも早めにインフルエンザの予防接種を受けておきたいものです。
ちなみに13歳未満のお子様は2回の予防接種が推奨されていますよ。
でもこのインフルエンザワクチンの予防接種ですが、その目的や効果などが正確に伝わっていないのでは、と感じるヒカル先生です。
例えば、「予防接種をしてもインフルエンザに感染する、効果はない」という噂話を聞いたことがありませんか?
この噂話が本当なら、「予防接種はどんな目的で行うのか?」と皆さんの頭には疑問マークが浮かんでしまうことでしょう。
そこで今回はヒカル先生が分かりやすく、インフルエンザワクチンの効果や予防接種の目的を解説して、噂話の真実を探っていきますよ。
厚生労働省の見解は?

日本で医療や病気などのことを調べるなら、やっぱり一番信用できるのは国の専門機関である厚生労働省です。
厚生労働省がインフルエンザワクチンの効果や有効性をどのように捉えているか、まずはここから紹介しましょう。
厚生労働省のインフルエンザ総合ページには、Q&A(平成29年11月15日時点が最新)があります。
このQ&Aを抜粋して紹介しましょう。
略~インフルエンザワクチンには、この「発病」を抑える効果が一定程度認められていますが、麻しんや風しんワクチンで認められているような高い発病予防効果を期待することはできません。~略
おっと! いきなり衝撃的な事実が発覚してしまいました。
なんと厚生労働省はワクチンを接種しても感染は抑えられない、発病を予防する効果は高くない、とハッキリ認めているではありませんか。
となると、「予防接種をしてもインフルエンザに感染する、効果はない」という噂話は正解ということになりますね。
しかし!
実は厚生労働省のアンサーには次のような続きがあるのです。
インフルエンザにかかると、40度前後の発熱など様々な不調が身体を襲いますが、大抵は1週間程度で回復します。
しかしお子様や高齢者など体力が無い方は、肺炎や脳症等の重い合併症を患い、最悪は死の危険があります。
インフルエンザワクチンを接種する最大の目的は、インフルエンザを発症したとしても重症化を防ぐことなのです。
それにしても、文書の抜粋の仕方によっては内容が変わってしまい、真意が正確に伝わらなくなる原因になりますから、ヒカル先生も注意しなくてはいけませんね。
インフルエンザのワクチン

次にインフルエンザのワクチンとはどのようなものなのか説明しましょう。
一言で言うと・・・
インフルエンザワクチンはインフルエンザのウィルスです!
なんとインフルエンザの予防接種とは、自らの体内にウィルスを取り込むために大切なお金を払ってわざわざ受けに行っているのです。
・・・と、このように書くと誤解を招きますので、抜粋の仕方だけではなく表現の仕方も注意しましょうね。
冗談はさておき、体内にウィルスを入れるというのは本当の事です。
これはワクチンを接種することで、ウィルスへの抗体を作るためです。
人体にはウィルスを排除する免疫という防衛システムがありますが、あらかじめ敵の姿を教え込むことによって、すみやかに退治できるようにするのです。
もちろんワクチン用のウィルスには感染力もなく、ワクチンによってインフルエンザになってしまうことはありませんよ。
ところが敵もさるものであり、インフルエンザにはA型やB型といったタイプがあり、毎年流行するウィルスは微妙に異なります。
つまりウィルスは私達がワクチンによって手に入れた抗体や免疫の働きを、なんとかして欺こうとします。
そのため予防接種をしていても、ワクチンのウィルスと実際に感染したウィルスが違っていれば、インフルエンザを発症してしまう危険があるのです。
これがワクチンにより抗体を作ったとしても、インフルエンザの感染を完全に防ぐことができない理由です。
ですが予防接種のワクチンはプロの専門家が選定しますので、流行するウィルスの予測が外れたとしても、「あたらずといえども遠からず」です。
インフルエンザが発症しても軽度で済むなど、それなりの効果は間違いなく期待できますからね。
インフルエンザにかからないためには

インフルエンザにかからないためには、予防接種の他にも気を付けることがあります。
2. 人混みは避ける、またはマスクをつける
3. 湿度は50~60%に
4. 栄養バランスのよい食事
5. 十分な休養
以上の5つはインフルエンザに限らず、風邪を始めとする感染症を予防する基本です。
インフルエンザが怖くても外出をしないわけにはいきませんから、ウィルスが身体についたとしても体内に入り込む前に洗い落すことを意識するとよいでしょう。
とくに小さなお子様がいる家庭はお子様から感染してしまう危険が高くなりますから、お父さん、お母さんはお子様が爪の先まで石鹸を使ってしっかり洗っているかチェックしてください。
適当に洗っているとウィルスを落としきれなく、家のドアノブ等を経由して感染してしまうこともありますからね。
また大きなお店や病院の入り口にはアルコール消毒剤が設置されています。
ヒカル先生はこのアルコール消毒剤はよく利用させてもらっているのですが、なぜか使っている人は少ないような気がしています。
インフルエンザウィルスはアルコール消毒にも弱いですから、せっかくのご厚意を利用させてもらいましょう。
まとめ

いかがでしたか。
今回のコラムを読まれた皆さんは、インフルエンザワクチンの効果や予防接種の目的がしっかりとご理解いただけたと思います。
またヒカル先生は今回のコラムの中で行った、抜粋の仕方や表現の仕方で意味や感じ方が変わってくるということも実感されたと思います。
ネットや怪しげな雑誌ではこのような情報操作をして、噂話や間違った情報がそれとなく本当のように書かれていることもありますからご注意くださいね。
ヒカル先生もついつい鵜呑みにしてしまうこともある位、巧妙なものもありますからね。
最後に、ワクチンの効果が出るのは予防接種してから2週間後位、その後5ヶ月位は効果が持続します。
ですからヒカル先生のように11月のうちに予防接種を受けておくとインフルエンザが流行する12月~4月をカバーできますよ。
それでは、ヒカル先生は明日の予防接種を忘れずに行ってきます!