今さら聞けないけどあまり知らないマイナスイオンとは

最近はプラズマクラスターやナノイーなど、メーカー独自のイオン生成技術を駆使した空気清浄機が人気です。今回ヒカル先生は2000年頃に大ブームとなったマイナスイオンとは何か、今さら聞けないという方のために分かりやすく解説します。

 

2021年の白物家電コーナー

ヒカル先生はちょっとした備品を購入するために、週末に近所の某家電屋さんへ行ってきました。

この家電屋さんへは月に1回くらいは行きますから、どこに何が置いてあるかはだいだい分かります。それで目的の品が置いてある場所に一目散に向かいました。

しかしそこにはヒカル先生の目的物ではない白物家電がずらっと並んでいたのです。

 

春になると一人暮らしを始める方が多いですから、その人達に向けた白物家電コーナーを設けたみたいですね。

ヒカル先生が探している備品は、ちょっと離れた場所に移動していました。

それでついでとばかりにその白物家電コーナーを眺めていたのですが、今年2021年はある商品が目立つところに置いてあります。

それは何かというと、「空気清浄機」です!

 

白物家電といえば洗濯機や冷蔵庫、電子レンジなどの調理機器が思い浮かびますが、空気清浄機をメインに出しているところを察するに、これも新型コロナの影響なんでしょうね。

ひと昔前はややマイナー家電の空気清浄機でしたが、いまや除菌や殺菌、消毒効果を期待して飛ぶように売れているようですから。

そんな空気清浄機をよくみてみると、「プラズマクラスター」や「ナノイー」という言葉が目につきます。

これらは空気中にイオンを発生させるメーカー独自の技術に命名した名称ですが、「マイナスイオン」と言った方が分かりやすいかもしれませんね。

それで今回ヒカル先生は、「マイナスイオン」をテーマにコラムをお送りすることにしました。

 

「今さらマイナスイオン?」という方も多いかと思いますが、マイナスイオンのことは意外に分かっているようで分かっていないもの。

例えば、「マイナス」があれば「プラス」もあるわけで、あまり聞きなれないであろう「プラスイオン」だって存在します。

そして「マイナスイオン」、「プラスイオン」という言葉は科学用語でなく、日本独自で広まった造語なんですよ。

科学的にはマイナスイオンは「負イオン」、「プラスイオン」のことは「正イオン」と呼ぶのですが、今回は馴染みやすいマイナスイオン、プラスイオンで統一しますけどね。

 

原子と分子とイオン

まずは原子と分子、イオンについて簡単に解説しておきましょう。

例えば水の分子はご存じ「H2O(エイチツーオー)」ですが、2個のH(水素原子)と1個のO(酸素原子)が結合しています。

酸素は「O2(オーツ―)」、二酸化炭素はこれにC(炭素原子)が結合して「CO2(シーオーツー)」と表されます。

このH(水素原子)、O(酸素原子)、C(炭素原子)などを原子と呼びますが、物質の最小単位と言われています。

 

しかし、ひとつひとつの原子を拡大してみると、中心には原子核があり、プラスの電気をまとう陽子と中性の中性子で構成されています。

そしてその原子核の周囲をマイナスの電気を持つ電子が回っています。

プラスの陽子とマイナスの電子の数は基本的には同じ数、原子はプラスマイナスゼロの中性を保っています。

 

これが原子の基本構造ですが、話を簡略化するために今回は中性子を無視しますよ。

それではここでちょっと考えてほしいことがあります。

 

「もし原子核の周りを回っている電子が迷子になって、お隣の原子核に迷い込んでしまったら、どうなるでしょうか?」

 

・・・答えは、電子が減った原子はプラスの陽子が優位になって「プラスイオン」に、逆に電子が増えた原子は、マイナスの電子が優位になり「マイナスイオン」に変わるのです!

 

なお「イオン」とは、プラスマイナスの電気バランスが崩れた原子(または原子団)のことですよ。

このように原子がイオン化すれば、原子の結合体である分子もプラスやマイナスの電気を帯びます。

プラズマクラスターやナノイーを簡単に言えば、「原子を無理やりイオン化させる技術を用いた製品」ということです。(メーカーさん、もし間違っていたらごめんなさい)

 

マイナスイオンブームと今

マイナスイオンが世に広まったのは今から約20年前、1999年から2003年頃に大ブームとなりました。

そのブームの立役者が当時TV放送されていたバラエティ番組、「発掘!あるある大事典」です。

この番組でマイナスイオンの健康効果が紹介されたことをきっかけに、マイナスイオンを搭載した商品が次々と発売されたと言われています。

現在のマイナスイオン商品は空気清浄機やエアコン、ドライヤーなどが主流ですが、当時はマイナスイオンを発するタオルや衣類、燃費を改善する自動車用品、置物や印刷物なども販売されていました。

 

ところが2003年の景品表示法の改正によって、マイナスイオン商品とブームに歯止めがかかったのです。

当時から科学的データが少ないマイナスイオンの効果には否定的な意見もありましたが、この法律によって商品の表示には合理的な根拠を示す必要になりました。

その結果、多くの商品が販売中止となり、大手家電メーカーのマイナスイオン家電においても効果効能の記述が削除される事態に。

薬事法違反として行政処分を受けたマイナスイオン健康器具、公正取引委員会により排除命令をうけた燃費向上グッズもありました。

 

このマイナスイオンの自動車燃費向上グッズは、ヒカル先生も5000円位で購入した記憶があります。

その効果は・・・皆様のご想像にお任せしましょう。

 

こうしてマイナスイオン関連商品はその数を減らしたのですが、「脱臭」、「保湿」、「静電気の抑制」、「集塵」などは技術的に実証しやすく、メーカーの研究は続きました。

その代表がマイナスイオンとプラスイオンを同時に発生させ、除菌効果を発揮するシャープの「プラズマクラスター」です。

パナソニックの「ナノイー」はマイナスイオンだけを発生させますが、花粉やほこり、その他悪臭などを包み込んで除菌します。

 

しかし、その除菌効果においても第3者機関の実証は不十分とされ、いまだに疑問の声が沸き上がることがあります。

つまりメーカーが国内外の大学などと一緒に研究データを積み重ねても、メーカーの息がかかったデータは信ぴょう性に欠けると判断されてしまうわけですね。

 

まとめ

マイナスイオンの健康効果はいまだ研究段階ですが、人体の細胞を活性化、疲労を回復、リラックス効果など様々な良い効果があると言われています。

そんなマイナスイオンは自然界に存在します。

自然界のマイナスイオンが豊富な場所といえば「滝がある森の中」が代表的です。

水が激しく落ちる滝ツボの近くには、霧のような極小の水の粒子が飛び跳ねてマイナスイオンを生成します。

森の木々も呼吸により霧のような水の微粒子を発生し、マイナスイオンを生み出します。

都会の汚れた空気とは別世界の自然、大きなフィールド、木々や水辺の美しい景色、鳥や小川が奏でるせせらぎ、誰もが不思議と安らぎを覚えますよね。

この感覚がマイナスイオンの効果なのか、と言われるとヒカル先生も断言はできませんが、何かしらの健康効果はあると思っていますよ。

しかしマイナスイオンは目に見えず刺激もありませんから、研究データが不十分とする否定派の意見も理解できます。

 

話はちょっとそれますが、このサイト「磁気とカラダの保健室」の名前のとおり、ヒカル先生は磁気の健康効果を皆さんにおススメしています。

その磁気もマイナスイオンと同じく目に見えず刺激もないためか、否定的な意見が存在します。

電気磁気治療器は厚生労働省から「血行促進とコリをほぐす」効果を認められた、れっきとした管理医療機器なんですけどね

 

百歩譲って磁気に関する科学的データが不足しているとしても、電気磁気治療器で健康になったという人は決して少なくありません。

現代の技術においても未解明なものはたくさんありますが、「健康になれば儲けもの」と考えても悪くないとヒカル先生は思っています。

 

それではここまでお読みくださった皆様のために最後のうんちく話をお送りしましょう。

白物家電コーナーの店員さんに聞いた話ですが、プラズマクラスターとナノイーの機器を選ぶポイントを教えてもらいました。

プラズマクラスターは機器の背面から空気を吸って循環させるので、窓際に置く。

ナノイーは機器の前面から空気を吸うので、置く場所を問わないそうです。

と、これだけ聞くとナノイーの方が良さそうに聞こえますが、プラズマクラスターはマイナスイオンとプラスイオンを同時発生するので、静電気の除去も可能なんですって。

う~ん、購入を考えている人には余計に迷いそうなうんちく話でしたね。