血管年齢とは

最近の健康番組では高血圧や動脈硬化など、血液に関わる病気が多く取り上げられるようになりました。
その健康番組の中でも、最近ある言葉が注目されています。
それは何かと言うと・・・
「血管年齢」です!
皆さんも「血管年齢」って言葉を聞くとなんとなく気になりますよね。
ヒカル先生も気になります。
特に今まで血管年齢を測ったことがないという方は、
「実際の年齢とどのくらい違うのだろう?」
「どんな方法で血管年齢が分かるのかな?」
なんて疑問をお持ちではないでしょうか?
今回のコラムでは、そんな血管年齢を測ったことが無いという方の為に、血管年齢の測り方や仕組みをわかりやすく解説しますよ。
しかも、いざ測ってみたら「実年齢よりも血管年齢が高い」なんて言われないために、血管に良い食材も紹介します。
実際の年齢よりも血管年齢が若くなるように、ぜひとも取り組んでみましょう。
血管年齢の測定方法

血管年齢は動脈壁の弾力性からみる血管老化の目安です。
主な測定方法は2つあります。
ひとつは血圧と脈波を測定する「血圧脈波検査」、
2つ目は指先の血液の速度を測定する「加速度脈波」です。
では、この2つを詳しく解説しましょう。
<血圧脈波検査>
血圧脈波検査は医療機関で測定する検査ですので、誤差も少なく信頼がおける測定値となります。
もともとは動脈硬化を調べる検査であり、動脈の硬さや詰まり具合などが分かるのですが、血管年齢も測定できます。
両腕と両足首に、血圧を測るときのようなベルトを巻いて、腕と脚の血圧や脈を比較しながら脈波も調べます。
検査時間は10分程度で終わり痛みもありません
結果もすぐにわかり、医師から結果説明も受けられます。
<加速度脈波>
加速度脈波は、加速度脈波計という機器に人差し指を入れるだけで簡単に血管年齢が測定できます。
仕組みは、指の脈拍から心臓から末端の指先までの血流速度を測定し、膨大なデータベースに基づき血管年齢を算出します。
測定時間はわずか数十秒と、とっても手軽なことがメリットですが、その反面として誤差が大きくなりがちです。
加速度脈波計は数十万する機器が主流ですが、最近は一般向けにスマホと連動する数万円の機器も発売されています。
血管年齢測定は、駅やデパートの一画を使って無料健康相談のサービスとして行っていることがあります。
先日ヒカル先生は、大型ショッピングモールのイオンにて、200円で使える血管年齢測定器を発見しました。
調べてみたら、イオン以外にもアリオというショッピングモールにも血管年齢測定器があるようです。
でも、こちらの測定機器は「加速度脈波計」です。
緊張していたり、測定中に手を動かしたり、カフェインを含むコーヒー等を飲んだばかりといったことで、けっこうな誤差が生じます。
ですので、加速度脈波計による血管年齢は参考値と考えた方が良いです。
しかし、こんなに身近な場所で簡単に測れるとは、なんと便利な世の中になったものですね。
青魚のDHAとEPA

次に血管年齢を下げる方法として、おススメの食材を紹介します。
これは何と言っても「青魚のDHAとEPA」です。
少し前に、青魚を食べると頭が良くなると流行りましたが、DHAとEPAは一気に身近な言葉になりましたね。
DHAとEPAには、オメガ3系脂肪酸という栄養素が多く含まれているのですが、これが血管にとても良い作用があります。
ちなみにDHAとEPAは化学的な構造がちょっと違うのですが、ともに同じ効果ですので、同じものと思っていても差し支えありません
DHAとEPAが豊富な魚といえば、サンマとイワシです。
他にはサバ、カツオ、アジ、ブリもDHAとEPAが豊富な魚ですね。
マグロの赤身にはDHA・EPAが少ないのですが、脂身に豊富に含まれています。
では、どのくらいDHAとEPAを摂取すると良いかというと、厚生労働省では、1日あたり2g程度(DHAとEPAの合計)が推奨されています。
しかし、DHAとEPAは脂ですので加熱すると溶けてしまいます。
同じ魚でも調理方法によって、DHAとEPAの含有量が変わってしまうのです。
でも、こんな場合に便利なのが魚の缶詰です。
缶詰には栄養成分表が表記されていますが、DHAとEPAもバッチリ表示されています。
DHAとEPAが豊富なサンマやイワシの缶詰ならば、1缶でDHAとEPAがともに1g以上含まれているものも珍しくありません。
もし手元に魚の缶詰がありましたら、ちょっと成分表を確認してみましょう。
「えっ!こんなにDHAとEPAが入っている!」とビックリする物もあるかも知れませんよ。
ですが、「毎日お魚ばかりでは飽きてしまうよ。」
という方は、DHAとEPAが含まれたサプリメントを活用すると良いですね。

血管に良い食材

血管を若返らせるためには青魚が一番ですが、魚が苦手という人もいらっしゃいますよね。
そんな方の為に、魚以外の血管に良い食材を紹介しましょう。
<野菜>
とくに血管に良い野菜として、トマト、タマネギ、ブロッコリー、オクラなどがおススメです。
食物繊維が豊富な野菜は、1日350gの摂取が推奨されています。
もちろん海藻類やキノコ類、果物にも食物繊維が豊富ですので、これらの食材を積極的に食べましょう。
サラダは毎日の必須メニューとして食べると良いですね。
<納豆>
納豆には、タンパク質を分解してくれる酵素のナットウキラーゼが含まれています。
ナットウキラーゼは納豆のネバネバに含まれていますので、良くかき混ぜると効果的に摂取できます。
血液が固まった血栓は、深夜から早朝にできやすいと言われていますので、朝食だけではなく夕食にも納豆を食べると良いかも知れません。
納豆が苦手という方は、納豆以外の大豆製品を食べるようにしましょう。
豆腐ならばクセがなく食べやすいですよね。
<お酢>
お酢は色々な食材から抽出されますが、健康面においては完璧な調味料といえます。
脂肪の吸収を防いだり、体内の酸化を防ぐ抗酸化作用もあり、砂糖や醤油の代わりとして糖分や塩分の取り過ぎを防いだりと、万能薬のような調味料です。
いかがですか。
青魚以外として、野菜、納豆を始めとする大豆製品、そしてお酢を紹介してみました。
これらを多く使う料理といったら、やっぱり我らが誇る日本食ですよね。
血管年齢が気になる方は、ぜひ和食を中心とした食生活を心掛けましょう。

まとめ

今回は血管年齢をテーマに、血管年齢の測定方法と血管年齢を下げる効果のある食材を紹介しました。
健康の基本3本柱は、バランスの良い食生活、適度な運動、禁煙ですが、やっぱりこれら3本柱を疎かにしてしまう人ほど、実年齢よりも血管年齢が高くなりがちです。
特に食生活は欧米化の影響により、お肉、ケーキ、ハンバーガー、ラーメンといった、動物性脂肪の高く砂糖や塩分が多く含まれる食べ物が好まれるようになりました。
その結果、高血圧や動脈硬化、高脂血症という血管系の病気も一気に身近になり、若年層にも生活習慣病を発症してしまう方も珍しくありません。
これらの病気の怖いところは、糖尿病、痛風、心疾患、脳卒中というように病気のランクがエスカレートしてしまうことです。
しかも、血管系の病気は痛みがありませんので、ハッキリとした症状が出るまでは病院を受診せず、気付いたころには相当進行していたとなりがちなのです。
このように考えると、血管年齢を測ることがきっかけとなり、健康に興味を持ってもらえればうれしいですね。
・・・うん?
「ヒカル先生の血管年齢は?」という声が聞こえましたよ。
仕方ない。ヒカル先生がイオンで測った血管年齢をこっそり教えますよ。
・・・実は実年齢よりも10歳以上若い29歳でした!
これは誤差ではありません・・・多分。