第3の血管

皆さん、今回のコラムは前回お送りしたコラム
の大反響?を受けまして、続きとなる第2弾のコラムをお送りします。
ヒカル先生はコチラのサイト「磁気とカラダの保健室」で、たびたび磁気の健康効果を皆さんにお伝えしておりますが、「健康のかぎは血流にあり」という信念があります。
それで、若い人にも血行改善に興味を持ってもらいたいなぁと思い、前回のコラムで血管年齢を取り上げてみました。
お陰様でちょっと興味を持っていただいたようで、ヒカル先生の周りでは血管年齢を競いあう静かなブームが始まろうかという気配を感じています。
そんなこんなで今回のコラムをお送りするのですが、血管と聞くとやっぱり動脈や静脈がまっさきに思い浮かべますよね。
では、動脈と静脈以外の血管といったらどんな血管が思い浮かびますか?
・・・それは「毛細血管」ですね!
(けっして誘導尋問ではございません。汗)
では、皆さんの熱いご期待に応えて、今回のコラムは毛細血管と食をテーマに解説していきます。
毛細血管とは

私達の身体には、血管がどこらじゅうに網の目のように走っています。
その大半は、毛細血管と呼ばれる直径約0.01ミリという目に見えないほどの超極細血管です。
こんなに細い毛細血管ですが、もし成人一人分の毛細血管を縦につないだとしたら、いったいどのくらいの長さになると思いますか?
答えはなんと、9万~10万キロメートルにもなるのです!
9万~10万キロメートルといったら、地球を2週してしまうほどのとてつもない長さです。
人間の身体にはこれほどまでの毛細血管があり、その中を血液が通ってさまざまな栄養物や老廃物を運ぶ役割をもっています。
<毛細血管の働き>
1)食事等から摂取した栄養素を全身の組織に運ぶ
2)全身の組織から老廃物を回収する
3)白血球といった免疫細胞を運ぶび、免疫力を高める
4)体温の元となる熱を運ぶ
5)ホルモンを運ぶ
ちなみに毛細血管と細胞のやり取り方法なのですが、毛細血管には小さな穴が開いていて、この穴から自然と血液が漏れるようになっています。
意外に原始的な方法かと思うかもしれませんが、全身の細胞に血液が行き渡る良い仕組みですね。
毛細血管を例えるなら

このような毛細血管ですが、血管が道路、その中を走る血液が自動車とイメージしてみましょう。
それでは、皆さんのイメージが出来たところでひとつ考えてみてください。
もし、この道路や自動車が古くてぼろぼろだったら、一体どうなることでしょう。
はい、皆さんの想像通りそこらじゅうで事故が起こり、渋滞もあちらこちらで発生し、様々な問題が引きおこりますね。
果たしていつ目的地に到着するのか。
大変な状況が目に浮かびますよね。
では、もうひとつ考えてみてほしい事があります。
もし、最新の車を使ったとしたら早くたどり着けるでしょうか?
・・・そうなんです。
せっかくの最新の車であっても、道路がボロボロだったら同じ結果であり、目的地にはなかなか辿り着くことはできません。
この例を毛細血管に当てはめて、改めて考えてみましょう。
最新の自動車とは栄養抜群の食べ物です。
食べ物にたっぷりと含まれた栄養は、胃や腸といった消化器官で吸収されて血液中に溶け込みます。
そして心臓から押し出された血液は、動脈から枝分かれしながら毛細血管に流れ込み、時間をかけて全身の隅々に運ばれます。
ですが、血液の流れる通路である毛細血管がボロボロの状態でしたら、せっかく血液が酸素や栄養を乗せて身体の隅々まで栄養を届けようとしても、残念ながら届かない所ができてしまうのです。
なぜなら、ボロボロに劣化した毛細血管は消えてしまうからです!
この現象は「ゴースト(幽霊)」のように突然消えてしまうことから、「ゴースト血管」と呼ばれています。
それにしても、ヒカル先生は「ゴースト血管とは上手く名付けたなぁ」と感心しています。
なぜなら、毛細血管はゴーストのように突然現れるからです!
皆さんもご存知の通り、血管が老化する原因として動脈硬化や高血圧、糖尿病といった生活習慣病があり、加齢やストレスも大きな原因です。
これらの要因が血管にダメージを与えていくのですが、真っ先に影響が受ける血管は超極細血管である毛細血管です。
しかし、ここで逆の発想をしてみましょう。
真っ先に影響を受けるという事は、身体に良いことをすればすぐに良い結果が起こるってことですよね。
そうなんです。
毛細血管は身体にちょっと良い事をすれば簡単に復活させることが可能なのです。
毛細血管が増える食事 一汁三菜

身体にちょっと良い事をする方法はいくつもありますが、やっぱり血行改善には食生活が重要なポイントです。
そこで、若さと健康に良い食事メニューとして、最近良く聞く言葉である、「一汁三菜(いちじゅうさんさい)」を紹介しましょう。
「一汁三菜」が注目されたのは、まだ皆さんの記憶にも新しい2013年12年、ユネスコ無形に文化遺産保護条約に「和食」が登録されたときです。
「ご飯、味噌汁のような和風の汁物、和風のおかず、漬物」で構成される、「一汁三菜の日本食」が健康に良いと大きな話題になりましたよね。
炭水化物は主食
ビタミン、ミネラル、食物繊維は汁物と副菜
タンパク質や脂質は主菜
から摂取できる「主食、汁物、主菜、副菜2品」は、一汁三菜の理想的な献立になるのです。
主食:お米やパン、麺など
汁物:味噌汁など
主菜:魚・肉料理、卵や大豆を使ったメイン料理
副菜:野菜サラダや海藻、キノコ類の料理

ちなみに、この図のような一汁三菜メニューですと約600キロカロリーになるのですが、ラーメンも約600キロカロリーです。
ラーメンはとても美味しいのですが、炭水化物や塩分が非常に多く、ビタミンやミネラル、食物繊維が不足がちです。
それに比べ、一汁三菜メニューは同じカロリーであってもバランス良く栄養素が含まれています。
人体に必要な栄養素として、3大栄養素の炭水化物、タンパク質、脂質があります。
これにビタミン、ミネラル、食物繊維を加えると6大栄養素になります。
つまり健康に良い食事とは、一汁三菜メニューのように6大栄養素をバランス良く取ることなのです。
まとめ

いかがでしたか。
今回は前回に続き、血管と食をテーマにお送りしました。
前回は血管年齢を下げる食材として、青魚、野菜、納豆、お酢を紹介しました。
一汁三菜メニューはこれらの食材を中心に構成されます。
つまり、前回と今回のコラムでヒカル先生が皆さんに伝えたかったことは、
「健康に良い食材を使って、健康に良い味付けで、美味しくご飯を食べると血管にとても良い」なんです。
こんな基本的な事を繰り返していくと、真っ先に毛細血管は影響を受けます。
そうすると、毛細血管の数も少しずつ増え、酸素や栄養素を身体の隅々まで届けやすくなります。
しかも、毛細血管が増えていくと次第に新陳代謝が良くなり、皮膚や爪、髪の毛といった身体の表面部分が明らかに違ってきます。
新陳代謝が良くなると、新たに生まれてくる細胞に力がありますので、肌が潤い、髪にツヤが出てくるのです。
もちろん、爪が伸びるのも早くなります!
・・・まぁ、爪が伸びて嬉しい人は少ないと思いますが、見た目が若く健康になっていくことはとても嬉しいですよね。
血管は毎日の生活のちょっとしたことを変えるだけで状態を修復できます。
それにはバランスの良い食生活、適度な運動、禁煙といった生活習慣が大きく関係しています。
まずはできる事から始めることが大切ですね。