夏の太陽と健康

季節は7月になり、関東では異例の早さで梅雨があけて夏が到来しました。
元気なお子さんにとっては念願の夏休みがすぐそこ、今からもう海や山へのお出かけが待ち遠しいことでしょう。
いや~ヒカル先生はこんな気持ち、よ~く分かります。
ヒカル先生の夏休みはまだまだ先で数日間のみですが、ヒカル先生もワクワクしてしまう今日この頃ですもの。
でも、皆さんに健康情報をお送りしているヒカル先生としては、今の時期のような季節の変わり目はワクワクばかり出来ません。
なにしろ季節の変わり目は体調を崩しやすい時期です。
とくに夏のはじまりは本格的な暑さに身体が慣れていないこともあり、体温調節機能や自律神経に大きな負担が掛かります。
また暑いからと言って薄着になり、過度な日焼けや熱中症で体調を崩される方も珍しくありません。
とヒカル先生は、赤くヒリヒリする腕をみながらこの文書を書いています。
まぁこれは大したことではなくて、天気が良い午前中にゆっくりと日光浴をしながら自転車でお買い物をしていただけなんですけどね。
でも、2時間くらい外にいただけで、けっこうな日焼けをしてしまいました。
やっぱり夏の太陽の日差しを甘くみてはいけませんね。
でも、これが今回のコラムのヒントになって、改めて太陽が私達に与える健康効果を考えてみることにしました。
太陽と体内時計の関係性

私達が生きる上で欠かせない自然エネルギーを4つ思い浮かべてください。
それは空気、水、磁気(ヒカル先生はさりげなく磁気を入れておきます)、そして太陽ですね!
植物は日光を浴びて成長し、多くの生物の礎となります。
私達の身体の中では、太陽光を浴びることでビタミンdという栄養素が作られます。
しかし、現代の日本人には日光を浴びる機会が不足していると言われています。
太陽が私達に与える影響は、それはもう計り知れないものです。
そんな太陽の働きのうち、意外に知られていないこちらから紹介しましょう。
それは「体内時計のリセット」です。
最近は24時間営業の時代ですので昼夜が逆転した勤務体制の方も多いと思いますが、人は朝になると目が覚め、夜になると眠くなることが本来の生活リズムです。
このリズムを刻むのが、私達の遺伝子に刻まれた本能である「体内時計」です
ところが不思議なことに、人体に備わる体内時計は1日が24時間ではなく、24時間から25時間の間と言われています。
皆さん、これってとても不思議だと思いませんか。
だって、現在のヒトであるホモ・サピエンスの誕生は20万年前。
さらに旧人類、原人の時代も含めると200万年位までさかのぼります。
この間、人類は進化の過程をたどっているのに、体内時計はなぜか24時間になりません。
ね! 皆さんも不思議に思うでしょう。
この理由については面白い説があります。
それは24時間39分強で自転する惑星、火星にルーツがあると言う説です。
つまり「人類の祖先は火星人」という、ヒカル先生が大好きなワクワクドキドキのSF映画のようなお話です。
そんなバカな!
という声も当然ありますが、アメリカでは火星移住計画も進んでいるそうですから、これはこれでとても面白い説ではありませんか。
おっと、いけない。
この話をしていると話がどこかに行きそうですので、強制的に本題に戻りましょう。
たしか体内時計のリセットの続きでしたね。
1日24時間に対し体内時計は24時間よりも長いため、何かしらの方法で体内時計の調整が必要です。
それが「太陽の光」です。
朝、カーテンを開けて太陽の光を浴びると、脳は体内時計をリセットします。
そして、全身の細胞に「朝だ!動く時間だぞ!」と指令を出すのです。
ですから、お子さんがなかなか起きないと困っている親御さんは、声を掛けたり揺さぶったりするよりも、カーテンをガバッと開けてしまいましょう。
曇りや雨の日でもお部屋の明かりを付けてしまえば、脳は朝が来たと勘違いしますからね。
朝食の効果

太陽の光を浴びると、自律神経は活動モードである交感神経に切り替わります。
そうすると身体の中から「セロトニン」という活動ホルモンが分泌され、体温や血圧をあげて一日の準備を整えます。
ここで太陽の光と並んで重要なのが「朝食」です。
朝食にも体内時計をリセットする働きがあり、寝ている時に消費したエネルギーを補給する大切なひと時なのです。
ではここでダイエットに取り組んでいる方のために、ヒカル先生からワンポイントアドバイスをお送りします。
それは・・・「朝食を食べないと太ります。」
この理由は至極単純です。
朝食を食べないと寝ている間に消費したエネルギーを補給できませんから、体内ではサブエネルギーとなる「脂肪」を作ります。
また、朝食を食べないと体温が上がらず新陳代謝は低下します。
こうして、よけいな内臓脂肪がつく上に、脂肪が燃えにくい身体になってしまうという皮肉な結果になるのです。
朝食を抜くと胆石ができやすいという弊害もありますので、コチラもご覧ください。
気持ちよい一日をスタートするためには、太陽の光をバッチリ浴びて、朝食をしっかり食べること。
こんな単純なことが元気な毎日を送る秘訣なんです。
でも、朝はどうしても食欲がわかない方、時間がないという方もいらっしゃいますよね。
そんな場合は、バナナや野菜ジュース、ヨーグルトなどの手軽な物だけでも摂るようにしましょう。
これだけでも体内時計は正常になって身体の調子が整ってきます。
日光浴の効果と紫外線の影響

太陽の光を浴びること、いわゆる日光浴には次のような効果があります。
日光浴の効果
1)ビタミンDの生成
2)骨の新陳代謝を高め、骨粗しょう症を予防する
3)血行が良くなり身体を温める
4)睡眠の質が良くなる
5)抗うつ状態を改善する
これら以外にも、日光浴にはガンやアレルギーなどを抑える働きもあり、心と身体に良い効果が盛りだくさんです。
美肌を気にされるご婦人の中には、太陽の光を過度に避ける方もいらっしゃいますが、天気の良い日なら木陰で20分間の日光浴でも十分健康に良いです。
なんといっても太陽の光はタダ、多いに太陽の恩恵をもらってしまいましょう。
でも、これからの季節は紫外線がとても強くなりますので、紫外線が身体に与える影響も知っておいた方が良いですね。
紫外線には波長によって次の3種類があります。
◆UV-A 波長が315~400ナノメートル
◆UV-B 波長が280~315ナノメートル
◆UV-C 波長が100~280ナノメートル
生物に与える有害度はUV-Cが最も大きく、次にUV-B、UV-Aと続きます。
ですがUV-Cはオゾン層に吸収されるため地上には到達しません。
地上に届く紫外線の90~95%はUV-A、残りがUV-Bです。
UV-Aは、肌のシワやたるみなどを作る原因となります。
UV-Bは、肌にシミやソバカスを作り、皮膚ガンや白内障などのやっかいな病気を引き起こします。
ちなみに日焼けは紫外線によって皮膚が火傷をした状態ですが、冒頭に触れたヒカル先生の赤くなった腕は、「サンバーン」という状態です。
その後、赤くなった皮膚は黒くなっていきますが、この状態を「サンタン」と呼びます。
皮膚が赤くなったり黒くなったりする仕組みですが、紫外線を浴びると皮膚が炎症して赤くなります。
その後メラニンという色素細胞が作られ、皮膚は色素沈着という状態になり黒くなります。
これは紫外線から肌を守る仕組みなのですが、メラニンは肌を老化させる原因になってしまうのです。
ちなみに日焼けマシンは人工的に作られたUV-Aを使いますが、全く害がないわけではありません。
紫外線による直接的な被害はないとしても、肌は確実に痛み、数十年も経ってから皮膚ガンや白内障といった病気が現われることもあります。
こんがりとした健康的な肌はたしかに魅力的ですが、健康のことを考えるとほどほどにした方がよさそうですね。
まとめ

いかがでしたか。
今回は7月が到来したこともあり、ヒカル先生は夏といったら太陽という単純な理由から今回のコラムをお送りしてしまいました。
太陽は私達に元気を与える源であり、日光浴には多くの健康効果があります。
子供達にはいつの時代でも、太陽の元で元気一杯にはしゃぎ回ってもらいたいものです。
ですが、これからしばらくは暑い日が続き、カンカン照りの太陽は危険な存在にもなります。
そのため、お父さん、お母さんはお子さんの熱中症に気を付けて、外に出るときは必ず帽子をかぶせてあげてください。
なお、海や山へのレジャーの時だけではなく、ちょっとした外出の時でも日焼け止めクリームなどで紫外線対策もしてあげましょう。
もちろん、お子さんだけではなく大人の皆さんもですよ。
では、これからヒカル先生は日焼け止めクリームを買ってきます・・・。