堀ちえみさんが食道ガンに

舌がんを患い、2019年2月22日に舌の半分以上も切除する11時間にも及ぶ大手術をされた堀ちえみさん。
ヒカル先生も堀さんの手術の当日にコラムをアップしたほど気になっていました。
嬉しいことに堀さんの大手術は無事に成功!
退院されたあとは以前と同じようにブログも更新されて、私達に元気一杯の姿を見せてくれました。
ところが、そんな喜びからわずか2ヵ月足らずの4月15日、今度はなんと食道がんが見つかったことをブログで公表されました。
舌がんのときはステージⅣと深刻な状態でしたが、食道がんの進行はステージ1と軽く、4月16日に行われた手術は1時間程で終わったとのこと。
以下は堀ちえみさんのオフィシャルブログからの転載です。
午後から始まった、食道癌の内視鏡手術は、一時間程で無事に終わりました。
主治医の先生を始め、スタッフの皆様、ありがとうございました。
手術では癌がある部分の、粘膜下層より上を剥離したそうです。
これから検体を病理検査に出して、
深さを判定した結果により今後の治療方針が決まります。
取ってみた感触が主治医の先生曰く、進行癌ではなさそうとの事です。
それを聞いて、少しだけホッとしました。
途中出血もあった為、食事をゆっくり進めていきましょう、という事になりました。
経過を見ながらですが、一週間強で退院できるそうです。
直前まで皆さまからのコメントを、読んでいました。
たくさんのエールを頂いて、とても嬉しかったです。
たくさんの温かい言葉、心強い励みになりました。
優しさをありがとうございました。感謝の気持ちでいっぱいです。
今回の病気は早期に発見できた事が、とても大きかったと思います。
早くに見つけてもらえたから、内視鏡で切除する事ができました。
たくさんの皆様に、感謝の気持ちを忘れず、これからも歩んでいきたいです。
ありがとうございました。
ヒカル先生は15日の公表を耳にしたとき、「もしかしたらファンの方々を安心させるために軽度と公表したのでは・・・」なんて思ってしまいましたが、これはヒカル先生の思い過ごしでした。
それにしても今回の食道がんの早期発見は、舌がんの手術をされたことで見つかったわけですから、まさしく不幸中の幸いですね。
ヒカル先生も皆さんと同じく、堀ちえみさんの手術の成功がとてもうれしいです。
ところで食道がんと言えば、堀ちえみさんが舌がんを公表した日の少し前、2019年2月1日に野口五郎さんが食道がんの手術をしていたことを公表していました。
野口さんの食道がんも初期であり、2018年11月の人間ドックで見つかってクリスマスの12月25日に切除手術を受けたそうです。
野口さんは例年なら2月頃に人間ドックを受けるそうですが、昨年は早めに受診した理由は、西城秀樹さんの死を目の当たりにしてより健康意識が高まったからとのこと。
きっと天国の西城さんが野口さんを守ってくれたのでしょうね。
さらに2010年には、ヒカル先生も大好きなサザンオールスターズの桑田佳祐さんが食道ガンの手術をされています。
そんな食道がんの原因としてよく挙げられるのは、やっぱり飲酒と喫煙です。
そこで今回ヒカル先生は食道がんについて、そしてなぜ飲酒と喫煙が食道がんのリスクを高めるのかを解説します。
食道ガンとは

食道とは「食の道」と書く通り、口から摂取した食べ物が喉から胃に入るまでの通り道です。
長さは約25cn位で太さは2~3cm、筋肉で構成された管です。
この食道の壁は多重層になっており、食べ物が通りやすいように粘膜で覆われています。

※ 国立がん研究センター がん情報サービスHPより引用
初期の食道がんは、食べ物と接する表面の粘膜に発生します。
食道がんは進行すると食道の深層へと広がり、やがて食道に近い位置にある器官や大動脈等に転移していきます。
粘膜内でとどまっていれば「早期食道がん」、粘膜下層までなら「表在食道がん」、それより下層まで広がっていると「進行食道がん」と区別されます。
食道がんの症状としては、食べ物や飲み物が通る管ということもあり、食事中に違和感を覚えることが多いでしょう。
例えば、食事が喉を通るとむせる、つかえる、しみる、と言った感じです。
その結果、食事の量が減ってしまい体重が一気に落ちてしまうこともあります。
ヒカル先生はこのサイトで度々ダイエットに関するコラムを紹介していますが、このような体重減少は決してダイエットの成果ではありませんよ。
固形の食べ物が呑み込めず、軟らかい食べ物しか喉を通らないと言う場合は、食道がんに限らず病気の危険が潜んでいるかも知れません。
もし3ヶ月間で5~6キロも体重が減っているようでしたら、早急に医療機関を受診してください。
また、食道がんが声帯の働きを妨げてしまって、かすれた声になってしまうこともあります。
風邪、カラオケで歌いすぎたなど、思い当たる原因が無い場合は、食道の内視鏡検査やCT検査を受けてみたほうがよいかも知れません。
食道ガンと飲酒と喫煙

口から内臓への入り口とも言える食道ですから、やっぱり口にするものは食道に大きな刺激を与えます。
ヒカル先生はハッキリ言ってしまいましょう。
その代表が「飲酒と喫煙」です。
なにしろ、さきほど食道のイラストを引用させてもらった国立がん研究センターがん情報サービスのホームページには、飲酒と喫煙が食道がんの発する主な要因と明言されています。
お酒に含まれるアルコールは、肝臓の解毒作用によって無毒な酢酸に分解され、最終的には水と二酸化炭素になります。
しかし、その解毒の過程で「アセトアルデヒド」という発癌物質が生じます。
とくにお酒を飲むと顔が赤くなる人は気を付けてください。
なぜならお酒で顔が赤くなる人は、アセトアルデヒドを分解する酵素の働きが弱いからです。
お酒のアルコールが無害になるまでの時間が長く、それまで体内に有害なアセトアルデヒドを抱えている状態ですからね。
喫煙の発癌リスクに関してはいまさらヒカル先生が言うまでもないですが、たばこの煙には約200種類の有害物質が含まれ、そのうち約60種類は発癌物質です。
そんなお酒とたばこですが、飲酒と喫煙の両方を習慣があると急激に食道がんのリスクが高まってしまいます。
一説には毎日1.5合以上のお酒を飲む人は約12倍、毎日20本以上タバコを吸う人は約5倍、両方の習慣があると約33倍のリスク。
さらにお酒で顔が赤くなる人がこの量の飲酒と喫煙をしていると、なんと100倍以上のリスクに跳ね上がるそうですよ。
まとめ

いかがでしたか。
今回ヒカル先生は堀ちえみさんや野口五郎さんが患った食道がんについて、そして飲酒と喫煙がより食道がんのリスクを高めることを説明しました。
ちなみに食道がんと飲酒、喫煙の関係は、2019年1月の英科学誌ネイチャー電子版に、京都大や東京大医科学研究所などのチームの研究が掲載されています。
この研究をさっと説明すると、健康な人と食道がんの人の食道の細胞を調べ、遺伝子の変異を調査しました。
その結果、長年、飲酒と喫煙をされている人ほど、遺伝子の変異が頻繁に起きており、発癌リスクが高まることが分かったそうです。
そういえば堀ちえみさんもお酒が大好きで、今はどうか分かりませんがタバコを吸われている方でしたね。
一方、野口五郎さんは飲酒も喫煙もされていないそうです。
あれ? これまでヒカル先生は、食道ガンの原因は飲酒と喫煙と説明していたのに、これはいったいどういうことだ・・・と思われたでしょう。
実は・・・食道がんのリスクは飲酒と喫煙だけではありません。
加齢も大きな要因なのです。
野口五郎さんは1956年2月23日生まれ、2019年では63歳になりますが、食道がんは男性に多く50歳以上から増加する傾向があります。
よって食道がんの原因となるキーワードは、「飲酒」、「喫煙」、「男性」、「50歳以上」の4つと覚えておきましょう。
ちなみに、熱いものを飲んだり食べたりすることは食道を過度に刺激し、食道がんのリスクを高めますので、ついでに覚えておくとよいですよ。
なお、初期の食道ガンはほとんど自覚症状がなく、胃カメラ検査などで運よく発見されるケースが大半です。
ですので、飲酒や喫煙をされない方でもある程度の年齢になれば、年に1回の定期検診だけではなく、自主的に検査を受けに行くことも大切です。
最後にヒカル先生は男性ですが、もちろんタバコを吸いませんし、お酒もほとんど飲みません。
でもヒカル先生のような健康マニアでも、残念ながら年を重ねることは避けられません。
性別はともかく加齢は全ての人に関わるリスクです。
そのためヒカル先生は、若い人でも健康に興味をもってもらいたく、このような健康コラムを皆さんにお送りしています。
ヒカル先生の健康の秘訣はこのサイトの中に満載ですから、ぜひとも他のコラム等もご覧くださいね。