体臭と血行

日本列島は6月に入り、ジメジメとした梅雨の到来です。
梅雨は天気も不安定、洗濯物は外に出すべきか家の中で干しておくべきか、なんて悩みもあって嫌な時期です。
なりよりも肌にまとわりつくような湿気が嫌いという方は多いでしょう。
毎日ムシムシ状態で朝からいや~な汗がいっぱい。
こうなると、気になる問題はさらにもうひとつ。
そう、それは体臭です。
なにしろ現在はスメルハラスメント(スメハラ)という言葉が一般的になりつつある時代です。
また、自分の体臭は自分では感じにくいこともあって、無意識でありながら周囲に迷惑を掛けているということもあります。
そんな体臭や臭いですが人間の嗅覚は動物に比べると発達していないためか、けっこう間違った認識をしている方も多いんです。
例えば先日、ヒカル先生が同年代の友人と交した会話を紹介します。
友人「ヒカルはいつも血行改善が大切って言っているけど、ニオイに関しては逆効果だよな。」
ヒカル先生「えっ、逆効果?」
友人「だって血液は酸素や栄養素と一緒に臭いの成分も運ぶだろ。だから血行が良いほど全身が臭ってくるよね。それに汗をかくと臭くなるし。」
・・・いかがですか、皆さん。
ヒカル先生の友人の話、何がおかしいか分かりましたか?
確かに血液は臭いの成分も運びます。これは正解です。
ですが、「血行が良い = 臭くなる」という認識は間違いです。
さらにもうひとつ、汗は臭いという認識も正しくはありません。
・・・いかがでしたか、皆さん
ちょっと意外な回答だったでしょうか?
では、今回のコラムは体臭の仕組みと一緒に、この当たりを中心に解説しましょう。
体臭とは

身体の臭いといっても、「加齢臭」もあれば「汗臭(ワキ臭)」もありますし「ミドル脂臭」などがあります。
まずは、この3種類の特徴を簡単に抑えておきましょう。
<加齢臭>
加齢臭はオヤジ臭とも呼ばれますが、女性でも発生します。
40代から徐々に発生し50代が臭いのピークになります。
加齢臭の臭いは「枯れ葉の臭い」と形容されることが多く、この臭いの正体は皮脂成分が酸化したときに発生する「ノネナール」です。
臭いの発生元は背中や胸です。
とくに背中は洗いにくい部分ですので、洗い残しに注意しましょう。
<汗臭(ワキ臭)>
汗臭は中学生くらいから20代半ばの若者に多く、ワキを中心に酸っぱい臭いが特徴です。
臭いが発生するメカニズムは、私達の皮膚に住み着く「常在細菌」と「汗」と「皮脂」が関係しています。
常在細菌は「汗」と「皮脂」をエサに代謝分解して繁殖するのですが、このときの排出物が酸っぱい臭いの原因です。
<ミドル脂臭>
ミドル脂臭は30代中頃から50代中頃がピークであり、その臭いは「使い古しの油」となかなかの言われようです。
常在細菌のひとつであるブドウ球菌は、汗に含まれる乳酸を代謝分解したときに「ジアセチル」という物質を排出します。
この「ジアセチル」に皮脂から生じた「中鎖脂肪酸」が混ざると、ミドル脂臭に変化します。
ミドル脂臭は、加齢臭や汗臭とは比較にならない臭いであり、発生する場所は後頭部あたりです。
この理由は、若いころに汗をかきやすい部位はワキですが、次第に後頭部~首の後側に変わっていくからです。
このように体臭は、年齢によって臭いの原因物質や発生部位が変わるのですが、「汗と皮脂」という共通ポイントがあります。
ちなみに汗にはエクリン汗、アポクリン汗の2種類の汗があり、皮脂も皮脂腺から出る皮脂、角質層の中にある脂質の2種類があります。
しかし、汗も皮脂も身体から分泌した直後は臭いません。
嫌な臭いとなるのは、汗の水分が蒸発してアンモニアなどの成分が蓄積したとき、そして汗と皮脂が混ざり合った後です。
ですから、最も手っ取り早い体臭対策は、デオドラント剤で汗を抑制し、身体をしっかり洗い清潔に保つことです。
でも、ここで皆さんにちょっと考えてもらいたいことがあります。
汗には体温調節、身体の老廃物を排出するという働きがあり、身体を維持するために必要なものです。
そんな汗をデオドラント剤で無理やり抑えてしまえばその内、身体は異変と感じるでしょう。
また臭いが気になるからと言って、皮膚をゴシゴシ洗いすぎて常在細菌を過剰に洗い落としてしまうと皮膚のバリアが弱まってしまいます。
ですので、体臭を気にするあまり過剰にデオドラント剤を使ったり、身体を強い力で洗いすぎたことが原因で体調が悪くなることもあるのです。
もちろんヒカル先生は「デオドラント剤を使うな」とか「身体を洗うな」と言っている訳ではありませんよ。
適度にしましょうってことですからね。
でも、デオドランド剤やボディーソープに頼る方法は一時的なものであり、根本的な解決にはなりません。
そもそも体臭がキツイ人は、喫煙をしていたり、脂っこい食品ばっかり食べていたりと、生活習慣や食生活に問題がある場合も多いのです。
今回のコラムをここまで読まれた方は、これも何かの縁です。
いっそのこと根本的な対策をしてみようではありませんか。
体臭を抑える方法 血行改善

次にヒカル先生の友人が発した言葉、「血液は臭いの成分を運ぶ」について解説しましょう。
まず体内から発する臭いとして、真っ先に思い浮かぶのは「アンモニア臭」でしょう。
アンモニアはタンパク質が分解された時に発生するのですが、血液に乗って肝臓に運ばれます。
ですが飲酒や疲れ、ストレスなどで肝臓が弱っていると、十分な解毒作用ができずにアンモニアが血液中に残ってしまうことがあります。
またひどい便秘になると、腸の中で発酵したガスが血液中に入って体内をめぐり、体臭から便臭が出てしまうこともあります。
ヒカル先生の友人は、このような事を知っていたことは良いのですが、だからと言って「血流が良い = 臭い」という方程式は飛躍しすぎです。
だって逆の発想をしてみてください。
血流が悪いと臭いはしないのですか?
そうなんです。
臭いの元のアンモニアや便が消える訳ではなく、体内に長く残ってしまいます。
血液は川の流れと同じように、流れが良いほど浄化作用が働きます。
しかし、血流が悪ければ浄化作用は弱まり、身体に毒素が溜まってしまうのです。
つまり、体臭という問題であっても、血流は悪いよりも良いほうが絶対に良いことは間違いありません。
そして、悪臭の原因となる物質はなるべく早く体内から取り除くべきです。
例えば、お肉などの動物性脂肪は皮脂の酸化を促進します。
アルコールも代謝時に刺激臭を発して、体臭の原因になります。
喫煙や運動不足も血行が悪くなる原因ですので、老廃物が身体に溜まりやすくなります。
これらを改善する方法といえば、もう皆さんお分かりですね。
そう、ヒカル先生がいつも言っている健康3本柱の「適度な運動」、「バランスの良い食事」、「禁煙」です。
まとめ

いかがでしたか。
これから夏を迎える時期とあって、今回はあまり人に相談しにくい問題である体臭についてお送りしました。
体臭の原因は年齢によって変わり、臭いを発する物質も変わっていきます。
ですが体臭は個人差が大きいことから、年齢よりも生活習慣の方が重要なファクターになります。
そこでヒカル先生が考える体臭対策は、生活習慣を見直してアンチエイジングに取り組むことです。
何歳になっても身体を若くするアンチエイジングは可能!
そしてアンチエイジングには、なんといっても血行改善が一番!
皆さんは、今までのコラムを読んで、「適度な運動」、「バランスの良い食事」、「禁煙」がだんだんと身についてきたでしょう。
これからもこの習慣を毎日続けてください。
そうすると血液がサラサラになって新陳代謝もよくなり、身体が若返ってきますからね。
でも、毎日は大変、続ける自信がない、という方もいらっしゃいますよね。
そんな方は奥の手も使いましょう。
それは何かというと、これはもうお分かりですね。
はい、ヒカル先生が毎度おススメしている電気磁気治療器です。
電気磁気治療器には血行改善という効果があります。
忙しい人は1日10分磁気を当てるだけでも全然違います。
これで活力あるサラサラな血液に変えて、身体の芯からきれいにしましょう。
そうすると体質が変わり、不思議な事に体臭も変わっていきますよ。
ぜひお試しください。