ヒカル先生の青春映画 ロッキー1

最近は映画などを配信する動画インターネットサービスが充実しています。
数百円から数千円の基本料、作品によって別途料金がかかりますが、お店に行って借りて返却する手間もなく大変便利なサービスです。
きっと皆さんもどこかのサービスに加入して、さぞ重宝されていることでしょう。
ただいまヒカル先生は、青春時代に好きだった映画を見ることにハマっています。
そんなヒカル先生が見ているのは、あのシルベスター・スタローンのランボーと並ぶ出世作であるロッキーシリーズです。
ロッキーと言えば主人公ロッキーのボクシング物語ですが、今年2019年1月にはロッキーの親友であるアポロの遺児を主人公にした「クリード 炎の宿敵」が上映されました。
でもヒカル先生は、クリードの父アポロにロッキーが負けてしまう「ロッキー1」が一番好きですね。
そんなロッキー1には、ロッキーとアポロの試合はどんな内容か忘れたとしても、このシーンだけは忘れないというほどの印象的なシーンがあります。
それはロッキーによる生たまご5個の一気飲みです!
日本人の感覚では別にスゴイとは思わないかも知れませんが、外国ではまず生たまごを食べることはありません。
なぜなら、外国の生たまごは日本のように安全管理されていませんので、食中毒のリスクが高く下手をしたら死んでしまいかねないからです。
スタローンはロッキー1時点ではほぼ無名の俳優でしたが、「生たまごを飲むのなら別ギャラをくれ」と要求したほど危険な演出なんですよ。
そう考えると、美味しくて安全なたまごがいくらでも食べられる日本はなんと素晴らしいのでしょう。
ところで皆さん、たまごにはコレステロールが豊富に含まれていますから、成人男性で1日3個、成人女性で2個までという認識を持っている方が多いと思います。
しかし比較的最近の2015年、厚生労働省はたまご摂取量を見直しして、現在では何個食べてもOKになったことはご存知でしょうか。
そこでヒカル先生はロッキーの話をしたいのは山々ですが、今回は自重してたまごについてのウンチクを語っていきますよ。
たまごとコレステロール

たまごにはビタミンCと食物繊維は含まれていませんが、「完全栄養食」、「スーパーフード」と呼ばれるほど栄養価の高い食材です。
とくにタンパク質の必須アミノ酸9種類がバランスよく含まれ、脂質、ミネラル、ビタミンも申し分ありません。
そんなたまご1個(60グラム)には、252ミリグラムのコレステロールが含まれています。これは牛肉200グラムに匹敵します。
コレステロールは脂質の一種であり、肥満の元と何かと悪者扱いされ、2015年に見直しされる前は、男性750ミリグラム、女性600ミリグラムという摂取基準がありました。
たまご1個のコレステロールは252ミリグラムですから、男性で3個、女性は2個が上限になっていたわけです。
ですがコレステロールは、私達の細胞を構成する大切な栄養素です。
コレステロールが不足すると、血管がもろくなり、ホルモン分泌が低下、疲労感や食欲不振、免疫力も低下といった体調不良を招きます。
一説によれば、コレステロールの低下はガンによる死亡リスクを大きく跳ね上げるとも言われています。
また、食品から摂取するコレステロールは全体の約20%、その他80%は肝臓で生成されることが分かりました。
もし食品から多くのコレステロールを摂取したとしても、肝臓で生成されるコレステロールを減らしてバランスを保つ機能があることも分かったのです。
実際に被験者にたまごを1日10個食べてもらい、血液内のコレステロール値を調べる研究が発表されておりますが、コレステロール値が増える傾向はみられませんでした。
よって現在では、たまごをたくさん食べるとコレステロールが増えて動脈硬化などを引き起こすという定説は覆っています。
たまごは栄養素のバランスがよく、血管にも良い影響を与える「コリン」なども含まれますから、生活習慣病の予防効果も期待できます。
このような理由により厚生労働省は2015年にコレステロールの摂取基準を見直し、たまごの摂取制限を設けないことにしたのです。
ですからヒカル先生は、健常な人ならばスタローンのように5個の生たまごを飲むことを引き留めはしませんよ。
たまごのカロリー

前述のように、たまごを何個食べてもコレステロールを気にする必要はありません。
しかし、カロリーに関してはそうはいきません。
たまご60グラムのカロリーは約91キロカロリーですから、たまご2個でご飯茶わんに軽くよそった1杯と同じ位になります。
成人の1日の目標摂取エネルギーは2000キロカロリー前後ですから、たまごの約91キロカロリーを多いとみるか少ないとみるか、実際の食事メニューにより判断が分かれるところです。
例えば糖質制限をしていて、ご飯や麺類、パン類の代わりにたまごを摂取する場合でしたら、ダイエット効果に加えて不足がちな栄養素を補うことができます。
ですがご飯のおかずとして朝・昼・夜の3食にたまごを数個食べるとしたら、たまごだけでもけっこうなカロリーを摂取することになります。
摂取したカロリーが消費カロリーより多ければ体重は増加していきますから、たまごの食べ過ぎによって太ることは、全くもって不思議な話ではありません。
食事の工夫としては、たまごに含まれるカロリーのうち80%弱が黄身に含まれていますから、ゆでたまごにして黄身を半分だけ食べてはいかがでしょうか。
でも白身より黄身の方が栄養価は高く、コレステロールに関しては100%黄身に含まれていますから、せっかくの黄身を捨てるのは忍びないかも知れませんね。
ヒカル先生はこの当たりの判断は皆さんにお任せしますが、やっぱり摂取したカロリーは運動等で体を動かして、ほどよく消費することが一番ですよ。
ちなみに、一般的に流通しているたまごの殻の色には白と茶がありますが、この色の違いは鶏の種類もしくはエサの違いです。
ですが販売金額に大差がなければ、栄養価や味はほとんど同じです。
また、たまごにはSサイズとかLサイズがありますよね。
ですが、黄身の大きさはほとんど一緒、大きなたまごほど白身が多いんです。
ですから、せこいヒカル先生が黄身だけを使う料理を作るときは、なるべく小さなたまごをチョイスしてしまうわけですね。

まとめ

今回ヒカル先生はたまごについて色々と語ってきましたが、もうひとつウンチクを披露しましょう
今回ヒカル先生は平仮名で「たまご」と表記していますが、漢字では「卵」と「玉子」の二つがありますよね。この違いって何だと思いますか?
ヒントは生卵とゆで玉子です。
・・・いかがですか。 答えを発表しますよ。
一般的な定義では、生のたまごを「卵」、調理済のたまごを「玉子」としています。
また、卵には「生物学的な卵」というニュアンスがありますので、卵を産む鳥類、魚類、爬虫類すべてのたまごは「卵」になります。
玉子に関しては「鳥類の卵を使った料理」というニュアンスがありますので、魚卵を焼いた料理などは含まれません。
このような知識でもどこかで役に立つかも知れませんから、ぜひ頭の片隅に入れておきましょう。
それでは、ヒカル先生のウンチク満載でお送りした今回はこの当たりで・・・と思いましたが、大事なことを忘れてしまいました。
たまごを食べてもコレステロールは増えないと言っても、それは健常な人の場合です。
もし肝臓が弱っている人ならば、1日1~2個位にしておいた方が良いかもしれません。
加齢、お酒、運動不足、病気などで肝臓が弱っている場合、コレステロールを適切に処理できずに脂肪として蓄えられます。
その結果、動脈硬化から脳卒中、心筋梗塞を招く危険があります。
肝臓が弱っている人は飲酒をほどほどに、健康3本柱の「バランスの良い食事」、「適切な運動」、「禁煙」を心掛けてください。
肝臓はとても強い臓器ですから、早め早めの処置をしていけば、肝硬変や肝臓ガンの進行を防ぐことができますからね。
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