胆石になりやすい5Fの人

前回のコラムでヒカル先生は尿路結石をテーマにお送りしたのですが、意外な反応がありました。
それは、「実は私も石を持っているの。胆石だけどね。」
という声を、数名の40代の女性から頂いてしまいました。
だけど皆さんケロっとしておっしゃるんですよ。
まぁ、胆石があるといってもすぐに痛みが出てくるわけではありませんので、ケロっとしていることは意外ではありません。
では、何でヒカル先生が意外と感じたかというと、この数名の女性は全員スリムだったからです。
胆石は次の5Fの方がなりやすいと言われています。
・女性(Female)
・40歳代(Forty)
・白人(Fair)
・多産婦(Frcund)
・肥満(Fatty)
胆石は胆汁内のコレステロールが結晶化したものが大半ですから、スリムな方よりも肥満の方は胆石ができやすいです。
また出産や女性ホルモンの関係で40代の女性に多いという特徴もあります。
ですが、40代の女性とは言えスリムな方が胆石という事実。
この事実からヒカル先生、5Fの定義にもうひとつを追加すべきと感じてしまいました。
そしてヒカル先生は、ある答えを導き出したのです。
それは、女性が陥りやすいある行動が原因だと!
・・・なんて引っ張ってしまいましたが、答えはすでにタイトルに書いていますね。
そうです、無理なダイエットが胆石の原因になるのです。
胆石とは

胆石ができる場所は「肝臓」や「胆のう」、「胆管」です。
尿路結石はできる場所によって名称が変わりますが、胆石もできる場所によって名称が変わります。
肝臓 = 肝内結石
胆のう = 胆のう結石
胆管 = 胆管結石

肝臓には、胆汁と呼ばれる消化液を作る働きがあります。
胆汁は一日に0.5~1リットルも作られますので、肝臓の近くにある「胆のう」で一時保管されます。
そして胆のうに蓄えられた胆汁は、生成された時よりも10倍くらいに濃縮されて、胆管を通って十二指腸に送られます。
ですが、脂質たっぷりの高カロリーの食事が多かったり、不規則な時間帯に食事を摂っていると胆汁が異常に濃くなってしまいます。
その結果、胆汁に含まれるビリルビンとコレステロールなどが結晶化して胆石症を発症してしまいます。
このような仕組みのために、結石ができやすい場所には偏りがあり、胆のう80%、胆管20%、肝臓は1%程度と言われています。
では、この当たりで皆さんに考えてもらいましょう。
冒頭にヒカル先生は、「胆石があってもすぐに痛みを感じない」と発言しましたが、これは一体どのような状態でしょう?
さらにもうひとつ、胆石で痛みが爆発するときはどんな状態でしょうか?
ヒントは前回のコラム、尿路結石の痛みです。
・・・よろしいですか? そろそろ回答に参りますよ。
世界3大激痛の尿路結石でも、結石がある場所にある時は痛みを感じません。
それはどこでしたっけ?
そうです。
尿の保管場所である膀胱にある時です。
この理由と同様に、小さな胆石であれば胆汁の保管場所である胆のうにあるときは痛みを感じません。
ですが胆石がある程度の大きさになって胆のうから胆管に移動するときに結石が胆のうを傷つけたり、胆管を詰まらせることがあります。
そうすると炎症が起こり激しい腹痛となります。
熱が出たり吐いたりすることもあり、尿路結石に匹敵する腹部の痛みがやってきます。
さらに重症化すると細菌感染や敗血症になり、「急性閉塞性化膿性胆管炎」という死に至ることもある危険な状態にもなりかねません。
胆石の予防

胆石は結晶化する成分によって「コレステロール結石」と「色素結石」に分けられます。
そして食生活の欧米化により、日本人の胆石の70%はコレステロール結石です。
胆石になりやすい5Fを思い出してください。
ここに肥満がありましたね。
内臓に脂肪がたっぷりついている方は、間違いなく胆石ができやすいですから注意が必要ですよ。
悪玉コレステロールや内蔵脂肪を抑えるためにも、脂質の多い高カロリーな食事はそこそこにしましょうね。
次に大切なことは、付いてしまった内臓脂肪を燃焼させること。
それにはウォーキングなどの有酸素運動をコツコツと続けることが改善への早道です。
胆石も生活習慣病のひとつですから、高血圧や糖尿病の予防と一緒です。
適切な食生活や運動が一番の予防になるわけですね。
しかし!
ここで皆さんが陥りやすい間違いがあります!
それは男性よりも女性に多い傾向なのですが、いっそのことダイエットをしようと食事の回数を減らしてしまう方がいます。
実は、普通は3回の食事の回数を2回、1回と減らしてしまうと胆石ができやすくなってしまいます。
この理由をわかりやすく説明しましょう。
胆汁は消化液ですので、食事を摂るたびに放出されます。
しかし食事を摂らない間、胆汁はドンドン胆のうに溜まり濃縮していきます。
つまり、3回の食事を摂っている方と2回の食事を摂っている方を比べたら、2回の方が濃い胆汁であり胆石になりやすいってことです。
いかがでしたか。皆さんも思い当たる節はありませんか。
でもこの説明を聞けば、数名のスリムな女性がなぜ胆石を持ってしまったか、その答えはもうお分かりですね。
この数名のスリムな女性はとても健康意識が高く、食生活にも気を使い毎日運動もしています。
でも美容とダイエットを気にかけて、食事回数が2回だったんです。
それでスリムで健康的な体型ではあるものの、胆石ができてしまったという訳なんです。
しかし、この方々は健康意識が高く、病院で定期的な検査を受けていたこともあり、小さい胆石のうちに発見できたことが幸いでした。
まとめ

いかがでしたか。
今回ヒカル先生は、偶然的に胆石ができる原因を探ることになりましたが、無理なダイエットはよくないと改めて思いました。
確かに健康のために肥満はよくありませんから、ダイエットをすること自体は間違いではありません。
しかし、無理な食事制限をすれば健康を害する効果も起こってしまいます。
また、胆石はストレスが原因となる場合もありますから、食べたい気持ちを我慢し過ぎることはよくありません。
「過ぎたるは猶及ばざるが如し」ということわざがあります。
せっかく健康になろうとしているのに、逆に健康を損ねてしまっては元も子もないですからね。
なお、小さな胆石であればいつの間にか排出されて無くなることがあります。
そのため、胆石の治療は経過観察が基本です。
しかし胆石が大きくなると、薬や手術での摘出が待っています。
薬で胆石を溶かす方法、衝撃波で砕く方法は再発の危険もあり、あまり有効ではないと言われていますので、やっぱりお医者様は手術を勧めるでしょう。
また、胆石ができたとしても胆のうガンになるとは限りませんが、胆石ができるような生活習慣は、ガンに限らず色んな病気を招く原因になります。
そこで今回の締めは、ヒカル先生が考える病気予防、健康維持の秘訣をさっと紹介して終わりにしましょう。
それは、なるべく病気になる前から少しずつ健康法を取り入れていくことです。
年齢でいうと40歳、できれば30代からなにかしらの健康法に取り組むことが理想です。
でも50代以上の方、すでに病気を持っている方は、「俺はどうしたらいいんだよ」となりますよね。
そんな方は、これからでも自分の身体をいたわるための投資をしましょう。
とくに電気磁気治療器なんかおススメですよ。
なんて、いつもの宣伝をさせてもらいました。
では、この当たりで失礼します!