冬はインフルエンザや風邪などのウイルス感染症が流行しますが、様々な病気や怪我を負うリスクも高まる季節です。
でもその理由は寒いからだけでしょうか?ヒカル先生が本当の理由を解説します。
冬は病気の季節

ヒカル先生が住む千葉県は12月上旬まで紅葉が楽しめ、秋の気配がかすかに残っておりますが、さすがに12月の朝は冬そのものです。
毎日5時に起きているヒカル先生は、目覚まし時計が鳴る前に寒さで起きてしまいます。
健康だけが取り柄のヒカル先生でも寒さには勝てませんから、今度の週末に・・・ではなく、今日の夜にも冬用の布団に変えなくてはいけませんね。
寒さに震えるだけならともかく、免疫が低下して怖いウイルス感染症などの病気になっては大変ですから、皆さんも冬支度はお早目にお整えください。
という訳で、これから本格的な冬が到来しますが、寒い冬は病気になりやすい季節です。
現在は新型コロナウイルスの脅威がありますし、もちろんインフルエンザや普通の風邪だって気を付けなくてはなりません。
これらの病気はウイルス感染症ですので、基本的な予防対策は同じです。
ウイルスを体内に取り込まないように、手洗いやうがいを徹底しましょう。
まぁ、これはヒカル先生がいまさら言うまでもないでしょうけどね。
でも、冬になるとなぜウイルス感染症が流行するのか、皆さん不思議に思いませんか?
今回ヒカル先生はその本当の理由を解説、ウイルス感染以外に冬に注意すべき病気や怪我、そして予防法についても解説します。
ウイルスは乾燥が大好き

冬になればエアコンなどで暖房します。
このとき室温だけではなく湿度にも注意しなくてはなりません。
皆さんもご存知の通り、空気に含まれている水蒸気の割合が湿度です。
そして空気は温度が高いほど水蒸気を含むことができます。
水蒸気量はそのままで室温を上げていくと、相対的に湿度が低くなり乾燥した空気になります。
よって空気が乾燥している冬は、室温が高くなるほど湿度が低くなりがちです。
そして基本的にウイルスは低い温度と乾燥が大好きです。
一般的に気温は16℃以下で湿度は40%以下が、ウイルスが最も活動しやすい環境と言われています。
湿度が低いとウイルスが活動しやすい理由は、水分が少ないために空気だけではなくウイルス自体も軽くなるからです。
つまり乾いた空気中をフワフワと漂いやすくなるわけですね。
そして空気中に浮遊しているウイルスは、私達の口や鼻に付着して体内に侵入しようとします。
よってウイルスの浮遊を抑えるために、加湿器などを上手に使って冬の室内湿度は50~60%を保つようにしましょう。
余談ですが、ヒカル先生が子供のころは石油ストーブの上にやかんを置いていました。この理由はお湯を沸かすだけではなく加湿も兼ねていたんですね。
あと、ついでに冬の空気が乾燥する仕組みも説明しておきましょう。
冬の乾燥と言っても、実は日本海側と太平洋側の地域では異なります。
冬になると、極寒のシベリアから水分がほとんどない乾燥した季節風が日本に吹いてきます。
でもこの季節風は日本海で水分を吸収しますから、日本海側にたどり着いたときはジメジメになり雪や雨をもたらします。
そして季節風は山を越えやがて太平洋側にやってきますが、この頃には日本海で蓄えた水分が減少してカラカラに乾いた風になります。
よって冬の日本海側は湿潤、太平洋側は乾燥した空気に包まれるんですよ。
冬は「血栓」に注意

寒さを感じると、私達は無意識に体をぎゅっと縮めます。
この理由は、体を小さくすることで体温の放出を防ぐためです。
ですが筋肉は緊張し血管は収縮してしまいますから、健常者であっても血液の流れが滞ってしまいます。
この状態で怖いのが、「血栓」です。
血栓とは血管内にできる血のカタマリのことですが、この血栓が血管を塞き止めてしまうことがあります。
もし脳への血管を塞いでしまったら脳卒中、心臓への血管を塞いだら心筋梗塞という危険な病気を引き起こしてしまいます。
血栓は、高齢者や動脈硬化などの生活習慣病を抱えている人だけに出来るのではありません。
若い人や運動習慣のある人でも、同じ姿勢のまま長時間座っていることで静脈に血栓が出来てしまいます。
いわゆるエコノミークラス症候群って奴です。
でも寒さで体が縮まるのは正常な生理現象ですから、血栓が出来るからと言って止められるものではありません。
そのため血栓を予防する方法を覚えておきましょう。
ひとつは体が水分不足にならないように、こまめに水分を補給すること。
もうひとつは下半身を動かすことです。
お行儀は悪いかも知れませんが、脚をこまめに動かす貧乏ゆすりは血栓予防にとても有効なんですよ。
冬に注意すべき病気や怪我

寒い冬は暖かい家から出たくない。その気持ちはヒカル先生もよ~く分かります。
でも天気が良い日は積極的に外に出て、太陽の光を浴びることは忘れてはいけません。
人間に必要な3大元素は「水、酸素、太陽」ですから、太陽の光が不足すると様々な不調が表れます。
代表的な病気は、日照時間が短い季節にだけ発症する「冬季うつ」です。
太陽の光がビタミンDを生成することはご存知の方も多いと思いますが、太陽の光は神経伝達物質のセロトニンも生成します。
冬季うつの原因はセロトニンの不足ですから、冬場になるとうつ症状が出てしまう人は、積極的に日光浴をしましょう。
また寒い冬は筋肉が冷えて硬くなります。
ちょっとした段差につまずいただけでも、運が悪ければ骨折、靭帯や腱が損傷してしまう大怪我になることもあるでしょう。
冬の怪我予防としては、まずは準備運動やストレッチで体を暖め、筋肉をほぐすことが大切です。
でも一般的に準備運動やストレッチはゆっくり体を動かしますから、寒い外ではなかなか体が暖まりません。
寒い冬の準備運動やストレッチは、陽の当たる暖かい場所できれば室内で行うと良いですね。
なお、冬は関節が痛い、古傷が痛むから運動はしたくないと言う方も多いでしょう。
ですが冬場の関節痛や古傷の痛みは血行不良や筋肉のこわばりが主な原因ですから、けっして安静が良いとは限りません。
むしろ体を動かして血流促進した方が効果的な場合も多いです。
それに体を動かさないと血栓が出来てしまいます。
痛む部位はサポーター等で保温しながら、少しでも体を動かすようにしましょう。
また固形の磁石を患部に密着させるだけでも血行促進効果を得られますから、磁石をサポーターで抑えておくと良いですね。
まとめ

寒い冬はウイルス感染症を始め、血栓症、冬季うつ、捻挫や打撲などの怪我のリスクが高まる季節です。
油断すればヒカル先生のような健康マニアでも発症してしまいます。
それでヒカル先生は今回のコラムをお送りしたわけですが、皆様の参考になったでしょうか。
なお寒い冬だって悪いことばかりではありません。
寒い冬は体温を維持するために、体は相当の熱を作り出す必要があります。
このとき脂肪がエネルギーとして消費されますから、冬はダイエットに成功しやすい季節なんです。
でもこれだけ言うと都合よく誤解される人が出てくるので、ヒカル先生は体重の増減についてもう少し詳しく説明します。
体重の増減は摂取カロリーと消費カロリーの比較で決まり、摂取カロリーが多いと体重増、消費カロリーが多いと体重減になります。
冬がダイエットしやすい理由は、熱生成のために消費カロリーが自然と増えて、消費カロリーが摂取カロリーを上回りやすくなるためです。
よって、暖かい部屋で暴飲暴食を繰り返す生活は摂取カロリーが増える一方ですから確実に太りますよ。
それではそろそろ今回の結論に参りましょう。
冬に病気や怪我が増える原因はもちろん寒さですが、ひとつひとつの事例をみていくと、寒さによる血行障害が絡んでいることが分かると思います。
これを逆に言えば、日頃からちょっとした工夫をして血行促進に取り組んでいけば、病気や怪我のリスクを最小限に抑えることが可能ということです。
そのような意味もあって、ヒカル先生はいつも「電気磁気治療器で血行促進!」なんて言っているわけです。