革命的ながん検査が登場

「2020年と言えば何を思い浮かべますか?」と質問すると、多くの方は「東京オリンピック」と答えるでしょう。
スポーツに疎いヒカル先生だって東京オリンピックがとても楽しみで、夏の開催を今か今かと首を長くして待っております。
しかしながらヒカル先生は、東京オリンピックの他にもうひとつ首を長くして待っていたものがあるんです。
ヒカル先生のような健康マニアの方であれば、こちらの方が東京オリンピックよりも関心が高いとおっしゃる方も多いかも知れませんね。
なにしろ2015年3月に新聞各紙が「画期的ながん検査」と、大変な話題となった「線虫がん検査」が、ついに2020年1月から始動したのですから!
この線虫がん検査はがんの可能性を拾い出す1次スクーニング検査に分類されますが、革命的といっても過言ではないでしょう。
なぜならこの線虫がん検査は尿1滴で判定可能、しかもステージ0のがんでも86.8%(2019年9月時点)の精度で見分けると言うのです。
しかも検査料はわずか税抜9800円というのですから、これはもう夢のような検査でしょう。
それで今回ヒカル先生は、2020年1月から実用化されたこの大注目のがん検査について詳しくお伝えします。
HIROTSUバイオサイエンス社と「N-NOSE」

線虫がん検査の実用化に成功した会社は、誰もが知る大企業の製薬会社・・・ではございません。
この革命的ながん検査を開発した会社は、2016年8月に設立のベンチャー企業、その名を「HIROTSUバイオサイエンス」です。
代表取締役社長を務めるのは広津 崇亮氏、かつては九州大学大学院の助教で線虫研究を手掛けていた方です。
広津氏はすでに研究者を辞めて、現在は経営者として事業に専念しているそうです。
それにしても会社設立からわずか3年半でこの偉業を成し遂げるとは、実業家としても超一流の方ですね。
そして広津氏は線虫がん検査を「N-NOSE(エヌノーズ)」と命名されました。
う~ん、社名も検査名もなかなかカッコいい響きではありませんか。
よって、これからヒカル先生は線虫がん検査ではなくN-NOSEと呼ぶことにしますが、まずは線虫について説明しない訳にはいきませんね。
線虫と言うと、「カイチュウ」や「ギョウチュウ」といった人体に寄生する生物を思い浮かべる方もいらっしゃるでしょう。
「カイチュウ」や「ギョウチュウ」も確かに線虫の仲間ですが、N-NOSEに使われる線虫は「シー・エレガンス」と呼ばれる、1mmほどの大きさの糸状の生物です。
シー・エレガンスは主に土の中に生息しておりますが、細菌やカビを食べて分解する人体に無害な生物です。
繁殖力も高く飼育コストも安いことから、マウス、ショウジョウバエ、大腸菌と同様に研究で使われるモデル生物であり、医学界の発展に大きな貢献をしてきました。
シー・エレガンスは犬の1.5倍ほどの嗅覚を持ち、機械では検知できないほどの匂いを嗅ぎ分け、好きな匂いに近づき、嫌いな匂いを避ける習性があります。
そんなシー・エレガンスはがん患者が発する匂いを好み、健常者の尿は嫌います。
つまりN-NOSEはシー・エレガンスが尿に集まるかどうかで、がんを判定する検査なんです。

広津氏が率いるHIROTSUバイオサイエンス社は、このようなシー・エレガンスの特性を生かし、例えステージ0のがんでも高精度、しかも安価ながん検査を実現しました。
N-NOSEのメリット

日本で5大がんと呼ばれるのは、「胃・大腸・肺・乳・子宮」です。
そして一般的ながん検査は特定の部位に対する検査であり、バリウムや胃カメラ、CTスキャンやMRI検査などを行います。
けっこう大掛かりな検査ですので、ご自身はもちろん医療機関にしてもけっこうな労力と費用が掛かります。
ところがN-NOSEによって、この労力と費用が大幅に削減できるのです。
なにしろシー・エレガンスはその優れた嗅覚により、下記の15種類ものがんの匂いに反応します。
この15種類のがんを判定できるということは、ほぼ全身のがん検査をN-NOSEだけで賄えるということです。
ちなみにシー・エレガンスが反応するのはこの15種類だけという訳ではありません。
HIROTSUバイオサイエンス社は、この15種以外のがんは十分な解析が終っていないとの慎重な判断をしているためです。
今後サンプルが増えて解析が進めば、さらに多くのがんを判定できる可能性は高いでしょう。
このようにN-NOSEには安価、簡単、高精度、早期発見、全身網羅という魅力的なメリットがいっぱいです。
しかも尿だけで検査ができるわけですから、注射の痛みすらありません。
N-NOSEのデメリット

もうメリットだらけのN-NOSEですから、ヒカル先生が重箱の隅をつつくようにデメリットを探しても、下記の2つ位しか見当たりません。
<がんの部位を特定できない>
N-NOSEはがんの有無を発見するための1次スクリーニング検査につき、残念ながらがんの種類まで特定できません。
N-NOSEでがん有りと判定された場合、部位ごとの精密検査を行い、がんを探す必要が生じます。
ですが将来は研究が進み、シー・エレガンスの動きによってがんの種類までも特定できるようになるかも知れませんね。
<現段階ではニーズに対するキャパシティが不足>
画期的、いや革命的ながん検査のN-NOSEですから、当然のごとくHIROTSUバイオサイエンス社に問合せが殺到しています。法人、健康保険組合の対応が集中して、一般の検査は制限を掛かけているとのこと。
2020年のN-NOSE検査規模は25万検体とのことですが、広津氏は「手を挙げてもらっている医療機関や企業は多いが、我々のキャパシティの問題ですべてのリクエストに対応できない状況」とおっしゃいます。
N-NOSEを取り扱っている施設に関しては、こちらのHPから最新情報を確認しましょう。
まとめ

線虫シー・エレガンスの特性を最大限に活用する、革命的ながん検査のN-NOSE。
始動した初年度の2020年にN-NOSEを試すことは難しいかも知れませんが、近い将来に普及して身近な検査になることは間違いありません。
もしかしたら、職場の健康診断でN-NOSEが出来る時代も来るかも知れませんね。
従来のがん検診の受診率は低く30~50%と言われていますが、この低い受診率問題も一気に解決です。
そしてN-NOSEは、ステージ0~1といった初期のがんでも発見できます。
初期段階からがん治療を開始できれば、現代医学を持ってすれば決して怖い病気ではありません。
ちなみに40代のヒカル先生は、電気磁気治療器で血行改善してがん予防に努めていますが、それでも定期的ながん検査は必要です。
でも痛いことが大嫌いのヒカル先生は、痛みを伴う胃カメラや内視鏡検査はどうしても苦手なんです。
それがN-NOSEによって痛みもなく簡単に1次スクリーニング検査ができるとなれば、これはもう大歓迎ですよ。
ところで、ヒカル先生がお勧めする電気磁気治療器とN-NOSEには、「簡単で痛みがない」という特徴があります。
というか、ヒカル先生がお勧めする基準には、「簡単で痛みがない」というのが大きなポイントになっています。
この「簡単で痛みがない」というのはとても重要で、「お子様でも高齢者でも誰でも、安心して継続できる」ことに繋がります。
※決してヒカル先生は痛みから逃げているわけではありませんからね。
それでは皆さん、始まったばかりのN-NOSEの普及はもう少し掛かりますから、それまで電気磁気治療器で身体を癒しながらゆっくりと待つとしましょう。